日テレ“連続週間視聴率3冠王”の座から陥落! 戦犯は「グラチャンバレー」独占中継
9月5~17日に開催されたバレーボールの「ワールド・グランド・チャンピオンズ・カップ2017」を日本テレビ系が独占中継したが、視聴率的には同局の足を引っ張る格好になったようだ。
9月第1週まで、実に25週連続で週間視聴率3冠王の座を守っていた同局だったが、同第2週(同11~17日)は、全日帯(午前6時~深夜0時)、プライム帯(午後7時~11時)こそ首位だったものの、ゴールデン帯(午後7時~10時)でTBSに敗れて2位に終わり、連続週間視聴率3冠王記録は25週でストップした。
その原因は明らかで、「グラチャンバレー」の不振だ。女子大会(5~10日)で日本は2勝3敗で5位に終わったが、視聴率は9日の米国戦が14.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)をマークするなど、5試合全てで10%超えを果たした。
しかし、男子大会(12~17日)で日本は0勝5敗で最下位(6位)に終わった上、視聴率はオール1ケタ。最終戦(17日)のブラジル戦は6.9%しか取れない惨状だった。
同局は、ゴールデン帯に人気バラエティ番組をそろえている。通常週なら、確実に2ケタを取れていたのに、男子バレーの不振により、ゴールデン帯の週間視聴率が激落。TBSに、その王座を明け渡すことになってしまった。さらに、後続の番組の視聴率にまで影響が。顕著だったのは17日、普段は20%前後をはじき出している『世界の果てまでイッテQ!』が、まさかの14.4%どまり。その後の『行列のできる法律相談所』も13.7%しか取れず、前週の18.0%から4.3ポイントもの大幅ダウンとなった。
一方、TBSは17日の日曜劇場『ごめん、愛してる』(TOKIO・長瀬智也主演)が12.8%を獲得し、前週から3.0ポイントアップ。15日の『爆報!THEフライデー』が、前週の11.8%から14.2%に大きく上昇するなど、日テレのダウン分をうまく吸い取って、9月第2週のゴールデン帯の週間視聴率トップに立った。
さらに「グラチャンバレー」が影響を与えたのはゴールデン帯だけではなかった。前週の女子は全試合で2ケタを記録したものの、延長が多く、その後の番組の視聴率を落とすハメになってしまったのだ。6日の『過保護のカホコ』(高畑充希主演)は45分遅れで、同ドラマ唯一の1ケタ台(9.9%)に転落。9日は、1時間10分遅れとなり、常時2ケタをマークしている『嵐にしやがれ』は、よもやの1ケタ台(9.7%)に。『ウチの夫は仕事ができない』(関ジャニ∞・錦戸亮主演)も自己最低の7.3%に終わった。
「グラチャンバレー」が15%を超えるような高視聴率をあげられたのなら話は別だが、同大会を独占中継したばかりに、日テレはゴールデン帯、プライム帯の視聴率を落とす結果になり、放送したこと自体の意義に疑問符が付きそうだ。
(田中七男)