ディズニー・ハロウィーンは“地獄のイベント”!? 元キャストが明かす“クソ客”の実態
ハロウィーンイベント開催中、普段は禁止されている全身仮装がOKとなる。ディズニーファンには常識かもしれないが、実はこの仮装には詳細なルールが設けられているという。
東京ディズニーリゾートの公式サイトには、「特別なこの時期を楽しむために必要な仮装ルール」というページがあり、仮装できるキャラクターは「ディズニー映画・番組(実写を含む)、ゲームに登場するディズニーキャラクター※マーベル社のキャラクターへの仮装はご遠慮ください」「東京ディズニーランド、東京ディズニーシーに登場するディズニーキャラクター(アトラクションに登場するキャラクターを含む)」「東京ディズニーランド、東京ディズニーシーでのパレードやショーなどのエンターテイメントプログラムに出演するダンサーや出演者(過去実施分も含む)」と明記され、仮装対象作品の一覧も掲載されている。
「マーベル社のキャラクターというのは、スパイダーマンやアベンジャーズといったキャラクターです。ディズニーがマーベル社を買収したため、これらは名目上ディズニーキャラクターなのですが、スパイダーマンは、ディズニーというより、USJのイメージの方が強いのでは。ディズニー内では、仮装はNGとなっています」
さらに、ほかのゲストを不快にさせる可能性のある露出度の高い仮装、防犯上の理由から過度なメイク、お面、ゴムマスク、付けヒゲなど、顔がわかりづらくなる仮装もNGとされている。また棒や長杖も、ケガの原因となり危険なため持ち込むことができない。
「例えば、『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジャック・スパロウの仮装をしたい場合は、自分のヒゲを伸ばしてもらうしかないです(笑)。ルールが細かすぎるため、毎年違反者が続出している状況ですが、キャストは見つけ次第注意しなければいけないので、かなり労力がかかる。しかも仮装している人は、絵になる場所で仮装写真を撮りたいと思うようで、一箇所にとどまり続ける場合も少なくありません。道の真ん中にドンッと座るなど、邪魔で邪魔でしょうがなかったですよ。あとこれはハロウィーンに限ったことではありませんが、写真をたくさん撮るゲストの中には、それをキャストに見せたがる人がいて、対応しなければいけない身としては面倒でした」(同)
■“限定”に踊らされるゲストたち
ファンならば誰もが必ず手にしたいであろうハロウィーンイベントの“限定グッズ”。ランドでは、ミッキーマウスやミニーマウスなどおなじみのキャラクターが描かれたタオルやTシャツ、リストバンド、シーではヴィランズをモチーフにしたボールペンセットやマグなどが発売されている。しかし、キャストたちは、日々ディズニー人気を利用する“悪党”たちに、頭を悩ませているようだ。
「いわゆる“転売ヤー”、限定グッズを大量購入して、高値をつけて売りさばく人たちです。この人たちも、入園ダッシュして、グッズを買い漁っていくので手を焼きました」(同)
ネット上のオークションサイトを見ると、すでに今年のハロウィーンの限定グッズが、正規価格より高値でやり取りされている。中には、並ばないと買えないという激戦グッズもあることから、転売品に手を出してしまう人もいるようだ。
「人の心理として、“限定”という文字に踊らされるのはしょうがないかもしれません。ハロウィーン“限定”のパレードに目の色を変えてしまうゲストも大勢いて、よりいい位置で見たいと、入園ダッシュして荷物を道の真ん中に置いて場所取りをする人もいました。何より邪魔ですし、置き引き被害も増えますから、本当にやめてほしいといつも思っていましたね。特に年間パスポートを持っている人は、1デーパスポートの人をバカにしていて、『アイツらにいい場所を渡してなるものか!』と躍起になっているみたい。そんなライバル心、さっさと捨ててほしいものですが……」(同)
このように、さまざまなトラブルの火種がくすぶっているディズニー・ハロウィーン。ゲストたちの熱狂をよそに、今ころ現役のキャストたちは、深いため息をついているのかもしれない。