ブルゾンちえみ、「24時間マラソン」のダメージ“回復不可能”……医師が“バスト崩れ”を警告!
そこで肝心なのは、クーパー靭帯を伸ばさずにバストの現状の形をキープすること。
「大切なのは、ジャストサイズのブラジャーを身につけることです。カップが大きいブラジャーにすると、中でゆさゆさと揺れる。また谷間をつくる寄せるタイプだと、バスト外側の靭帯を強引に引っ張ってしまいます。しかし、そういったブラジャーが向いているシーンもあるはずですので、就寝時はスポーツブラを選ぶなど、シーンに合わせて使い分けするのがいいでしょう」
また単純にバストを固定すればいいわけでもないという。強くバストを圧迫すると内部の血流が滞り、バストの皮膚表面のコラーゲンの減少を引き起こす。その結果、皮膚そのものが伸びやすくなってしまう。
「たとえば授乳後にバストが垂れるのは、乳房を吸われることでバストの皮膚が伸びてしまうからです。皮膚が伸びてしまうのは、皮膚表面のコラーゲンが減ってハリを失うということと同じです。また授乳を経験する前にクーパー靭帯が弛緩気味だと、授乳開始に伴ってさらに皮膚も伸びるので、下垂のみならず、乳首の向きなども下向きに変形しやすくなります。言うまでもなく、授乳は幸せなことだというのが大前提ですが」
もう一つ、下垂対策に有効なのは筋トレ。しかし、運動嫌いの方もご安心いただきたい。秦院長がおすすめするトレーニングは、ただ無心で“拝む”だけだ。
「胸の前で両方の手のひらを合わせて、胸あたりにグッと力を入れるだけ。これによってクーパー靭帯を支える大胸筋が育ち、下垂対策には打ってつけです。できれば3分キープ×3回を1セット、朝・昼・夜と行うのが理想です」
また頭皮と顔にも言えることだが、人間の皮膚表面はひと続きである。バストが垂れれば、ほかの部位にも悪影響が及ぶことはあるのだろうか?
「上腹部のたるみにもつながります。バストが下垂するとアンダーバストの位置自体も下がります。そうすると上腹部やデコルテを含むバスト周辺が、重力にしたがって下へとたるんでいきます。一度下垂が起これば、悪循環に陥る一方です」
恐ろしき事実に震えているのは、ブルゾンちえみだけではなかろう。「誰に見せるのか」と開き直れども、バストとは一生の付き合い。ここはひとつ、“合掌トレ”から手を打ちますか。
(門上奈央)
秦真治(はた・しんじ)
品川スキンクリニック品川本院の院長。バストアップをはじめ、痩身やアンチエイジングケアなど多岐にわたる施術を行う。品川スキンクリニックおよび品川美容外科は、北は北海道、南は沖縄と日本各地に点在しており施術メニューも多種多様。
・品川スキンクリニック