カルチャー
どん底から頂点まで
リアル『黒革の手帖』人生! 風呂なし住宅から、月300本指名のホステスが見た水商売とお金
2017/09/07 21:30
この時の経営の経験を生かしたいと思った亜美さんは、その後、現在のビジネスを立ち上げた。
「黒字化するまでのアイデアや、女性に指導して効果があったことなどをブログにしたら反響があったので、それをきっかけに、独学で経営の勉強をしました。実家に送りながらもわずかに残っていた200万円の貯金をすべて立ち上げに使いました。事業内容は主に店舗と個人キャスト向けのコンサルティングです。同時に、現役の頃に『店でお客様との会話に困ってしまう』というホステスの悩みをヒントに、トークスキルを指導してレベルを上げるチャットレディ・プロダクションを立ち上げました」
現在の収入は現役の頃と同じくらいと話す亜美さんの「成り上がり人生」は続いていく。苦労した両親の背中を見て育ち、月間300本の指名を取るナンバー1ホステスになった亜美さん。彼女は今、お金と水商売について何を思うのだろうか?
「お金は追うほど逃げていくもの、いわゆる色恋営業、枕営業では、お金を手にすることはたやすいですが、一度、寝てしまったらお客様はそれで満足してしまいます。客との体の関係から抜け出せなくなり、精神を病んでしまうホステスもたくさんいます。この世界で『成り上がる人間』とは、逆境にくじけずに悔しさをバネにできる人。高く目標を持ち、そこに努力して向かえる人。メンタルが弱くても、自分自身で立て直せる人だと思います。水商売は、落ちてしまえば抜け出せない地獄、登り詰めれば成功への入り口になる夢のあるお仕事だと思います」
(カワノアユミ)
最終更新:2017/09/08 19:11