『Mステ』『少クラ』に舞台……メジャーな“世間”から離れるジャニーさんに思うこと
「いま最もデビューに近いユニット」――Mr.KINGについて、この紹介を聞くのは、かれこれ何年目になるだろうか。
テレビ朝日系の番組をはじめ、最近頻繁に放送されるジャニーズJr.の出演番組やコーナーでは、このフレーズもお決まりのように発せられている。さらに、彼らが『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出演するのも、もう何度目なのだろうか。それどころか、「Mr.KING with HiHi B少年」という組み合わせすら、「これで何回目?」と、つい思ってしまう。
本来はジャニーズJr.が『Mステ』に出るというのは、異例のこと。かつては「これから来るぞ」感があって、ワクワクしたものだ。しかし、最近はCM前に「この後すぐ!」を連呼し、番組終盤まで引っ張っていくバラエティ番組の手法を見ている、じれったい気分になる。あまりに何度も「Jr.大勢でワラワラ出演」するために、世間は「誰がデビューしていて、誰がデビューしていないか、さっぱりわからない」状態になっているだろう。
8月25日放送の『ミュージックステーション 2時間SP』でも、本当はワクワクしたいのに、少しずつアレンジを変えて、エンドレスに繰り返される再放送を見るような気分になってしまった。
それどころか、「夏うたランキング2017&天才キッズコラボ」企画を眺めながら「ブレイクダンス小学生集団の中に、1人すんごい可愛い子、いなかった?」とか「あれ? 新体操の方にも可愛い子いた?」などと、関係ないところで無意識のうちに、可愛い子を物色してしまう。気づいたら、自分自身の中で「ジャニーさん」自家発電状態。挙げ句、「どうせジャニーさんもMステを見ているはずだから、もしかして『YOUきちゃいなよ』とか言われて、そのうちジャニーズJr.にいたりして?」などという妄想まで膨らむ。
「ジャニーズJr.がいま再び黄金期」などとマスコミがあおり続けて久しいが、露出を増やし、熟成に熟成を重ねた結果、新鮮味は確実に薄れてしまっている。Jr.の子たちが悪いわけではない。しかし、どうしても感じざるを得ないのは、ジャニーさんがますます張り切っているらしいことと、ジャニーさんが自由に遊べる場所が、どんどん狭まっているということだ。おそらくお金のかかる大掛かりな仕事は、お姉さんや姪に取り上げられてしまっているのだろう。
ジャニーさんが威力を発揮する場所の筆頭は、『Mステ』をはじめとした、テレ朝の番組。同局のイベント連動で、視聴率を気にしなくていい土曜夕方の『KINGステーション』などは、やたらと裸が多いし、いつの間にか『ザ少年倶楽部』(BSプレミアム)などを擁するNHKよりも、自由に遊ばせてもらえる場になっている。