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ラリった姿を全世界にさらしたタイガー・ウッズ、薬物検査でマリファナ成分検出!

2017/08/18 18:58
TigerWoods04
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 ゴルフ界の英雄の転落ぶりがすさまじい。5月にDUI(driving under the influence of alcohol and/or drugs:飲酒または薬物の影響下の運転)で逮捕され、ラリった恥ずかしい姿を世界中にさらしてしまったタイガー・ウッズ(41)の薬物検査報告書の内容が発表された。報告書では、本人が申告していた処方薬のほかに、マリファナの主成分THCが検出されたことが明らかにされている。THCは体内から排出されるまで約1週間かかるとされているため、「常習者なのでは?」とタイガーを疑問視する声が噴出した。

 今年5月29日の早朝、警察はタイガーが自宅近くの路肩に止めた車の中で爆睡しているところを発見した。乗っていたメルセデス・ベンツSクラスはタイヤがパンクし、傷だらけ。ウインカーを出したまま爆睡している異常な状況で、タイガーはそのままDUI容疑で逮捕された。フロリダ州パームビーチ群保安官事務所が公開した逮捕時の映像には、道路の白線の上を歩くなどの簡単な飲酒検査テストを、目を閉じたままフラフラで受ける姿が写っている。

 留置場内での映像でも、半分眠りかけた状態で質問に答える様子が見られ、明らかに普通ではない。「目と髪の色は?」という質問には、短い沈黙の後「茶色で禿げかけています」と回答し、警官が失笑。座って待機するよう命じられても、意識がもうろうとしているのか全く動けず、恥ずかしいまでにラリラリな姿を世界中にさらしてしまった。

 結局、呼気検査でアルコールは検出されず、飲酒運転の容疑はすぐに晴れた。問題は薬物のほうで、本人も「4月に腰の手術を受けたので、痛み止めとしてバイコディンとほかの処方薬も飲んでいる」「ザナックスを服用している」と申告。釈放後、タイガーは「処方薬の組み合わせが悪く、予想外に強く作用してしまった」「事の重大性を理解している。自分の行動に全面的に責任を負う」という声明を出した。

 6月後半、タイガーは「専門家の力を借り、腰の痛みと不眠症の薬の管理をしている」とツイートしている。入院治療を受けていることも明かし、7月に入ってからは「治療プログラムを終えて退院しました」と、これまたツイッターで報告した。積極的に「薬の管理をしています」アピールをしていることから、重罪扱いされることが多いDUIではなく、軽犯罪の危険運転で有罪を認め司法取引をして「社会的地位」を維持するつもりなのだろうと推測されていた。


 そしてその推測は当たっており、今月9日、パームビーチ群裁判所で行われたタイガーの罪状認否で、「弁護士と検察官が司法取引を行った」とメディアは一斉に報道した。危険運転での罪を認め、250ドル(約2万7,000円)の罰金と裁判の費用、12カ月の保護観察処分と50時間の社会奉仕活動に加え、DUIの更生教育プログラムの全過程を受けることと引き換えに、DUIでの起訴を取り下げることで合意したと伝えられている。タイガーは10月25日に予定されている審理で、無謀運転を認めることになると見られている。DUIで有罪になった場合、罰金は500〜1000ドル(約5万4,000円~10万9,000円)、車は10日間押収され6カ月~1年間の免許停止処分、最悪の場合は6カ月間服役する可能性もあったことを考えれば、はるかに軽微な結果だろう。
 
 タイガーは、09年の感謝祭の夜に、複数の女性との浮気を知って逆上した妻から逃げようとして車で木にぶつかる事故を起こしている。その後、次々と愛人が名乗りを上げる騒ぎとなり、結局妻と離婚した。この時には、セックス依存症の治療を行うためリハビリ施設に45日間入所している。ゴルフ界の英雄が起こしたこのスキャンダルは、もちろん衝撃は大きかったが、「男だし仕方ない」「黒人男は成功すると白人女のケツを追いかけ回すものだ」「7億5000万ドル(約820億円)も慰謝料を払ったんだし」と同情する声が多かった。もし今回DUIで有罪になっていたとしたら、この時とは比べ物にならない社会的制裁を受けていたことだろう。アメリカでは、DUIはとんでもない重罪で悪だとする人が多いからだ。

 実際、タイガーがDUI容疑で逮捕された影響はすでに出始めている。先日米スポーツ専門局「ESPN」の電子版が発表した「偉大な黒人選手ランキング TOP50」に、タイガーの名前はなかった。ランキング自体も、伝説的ボクシング選手モハメド・アリが3位に留まり、1位が元NBA選手のマイケル・ジョーダンだったことから「いろいろおかしい」と叩かれているが、その中で、今回タイガーがトップ5どころか50にも入れなかった理由は、DUI容疑者だからだろう。

 とはいえ、世間の誰もがタイガーに冷淡な目を向けていたわけではない。当時のタイガーは4回目の腰の手術を受けたばかりで、痛みと不眠症に苦しんでいた。処方薬の組み合わせが悪く、副作用が出ることはよくある話である。薬を大量に出す医者も多いことから、「タイガーだけの責任じゃない」と一部では同情されていた。「ラリラリの映像で恥ずかしい思いをしたんだから」「飲酒運転じゃなかったんだし」「ゆっくり療養してがんばればいい」と擁護する意見も多かったのだ。

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