『24時間テレビ』当日ランナー発表に、番組関係者は「気持ち悪いし、大失敗」とボヤキ
今年も、『24時間テレビ~愛は地球を救う~』(日本テレビ系)の時期がやってきた。SNS上では、「お涙強制カルト番組」「『愛は地球を救う』だの本気で思っているのだとしたら、同じ日本人として恥ずかしい」「健常者が優越感に浸るクソ番組」などなど、批判が後を絶たないが、中でも集中砲火を浴びているのが「24時間マラソン」だ。
アスファルトの照り返しで、へたをすれば体感温度50度とも60度ともいわれている都会を延々と走らせるという、中世ヨーロッパにあったかのような公開拷問企画だが、『24時間テレビ』放送40回目の今年はなんと、チャリティランナーが「当日発表」されるというサプライズ付きだ(ちなみにマラソン自体は26回目)。
これに関して同番組の関係者はこう語る。
「『24時間テレビ』のメインイベントは、やはりマラソン企画です。事前にランナーが発表されるからこそ、我々制作側も気持ちが入り、当日に向けてさまざまなコーナー企画などを準備することができる。それなのに、中心となる人が決まらないとなると、こちらもなかなかスイッチが入らないんです」
視聴者目線で考えるなら、誰が走るか先に知らされるからこそ、徐々にムードが高まって応援したくなるもの。それが当日発表されたところで、おそらく何の共感も呼ばないだろう。
さらに関係者は、サプライズ発表の手法についても苦言を漏らす。
「当日発表するというサプライズを仕掛けて、視聴者にいろいろ予想させて、驚かせてやろうという発想自体が気持ち悪いし、古いし、ダサい。ネットが発達していない時代なら、その手法も話題になったり、それなりに楽しめたのかもしれませんが、いろいろな臆測がネット上で流れてしまっている今、向こう約1カ月間『誰がランナーになるんだろう』という話題で盛り上がり続けるとも考えづらい。むしろ、あらかじめ発表してくれないんだったら『どうでもいい』『誰でもいい』と思い始めるのではないでしょうか。正直言ってこのプラン、『大失敗』ですよ」
また、確定しているランナーについては一握りの人しか知らない超機密事項とされているが、「どこまでのスタッフが知っているのか、その『線引き』がわかりません。『ランナー誰になるか知ってます?』とか雑談している同業者の方が、すでに知っているかもしれないなどと、周囲は疑心暗鬼になっています」と話しており、どうやらチームワークに悪影響を及ぼしているようだ。
ちなみに今年のテーマは「告白~勇気を出して伝えよう~」だという。ならば思い切って我々も声高らかに言おうではないか。「24時間テレビ、気持ち悪い」と。
(村上春虎)