山下智久、絶好調の月9『コード・ブルー』で考える「アイドルとしての正解」
・2006年『クロサギ』(TBS系)平均15.7%
・07年『プロポーズ大作戦』(フジテレビ系)平均17.4%
・08年『プロポーズ大作戦スペシャル』(同)18.4%
・08年『コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命』(同)が平均15.9%
・09年『コード・ブルー 新春スペシャル』(同)23.1%
・09年『ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~』(同)平均14.4%
・10年『コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命2nd season』(同)平均16.6%
・12年『最高の人生の終り方~エンディングプランナー~』(TBS系)平均11.0%
・13年『SUMMER NUDE』(同)平均12.7%
・15年『アルジャーノンに花束を』(TBS系)平均8.6%
・15年『5→9~私に恋したイケメンすぎるお坊さん~』(フジテレビ系)平均11.7%
となり、『アルジャーノン』を除くと、軒並み上々の数値を記録している。
その間、山Pの演技そのものは、「硬」=『コード・ブルー』や『クロサギ』などの低音ボソボソ系と、「難」=『ボク、運命の人です。』(日本テレビ系、17年)『野ブタ。をプロデュース』(同、05年)『アルジャーノン』などのクセ強い系に大きく二分していて、何ら変わりはない。セリフの聞き取りにくさも変わらない。
にもかかわらず、「山Pだったら見たい」と思う人が、常に多数いる。ドラマの視聴率が悪くとも、別に主演俳優のせいではないが、「初回視聴率が良い」ことには確実に主演俳優の人気や注目度が影響している。
SMAP以降、アイドルにもトーク力やバラエティ能力が求められるようになり、KinKi Kids以降は、それに加えて歌唱力や演技力が求められるようになり、アイドル観はどんどん変化してきた。
その一方で、スキルを磨けば磨くほど、小さくまとまってしまったり、世間の需要から離れてしまったりするケースも、アイドルには、ままある。その点、演技力や歌唱力、トーク力などを磨くわけでなく、ひたすらに「顔とスタイル」に特化し極めてきた山P。
でも「顔とスタイル」、これこそがアイドルにとって最強のスキルなのかもしれない。デビュー前に抜群のビジュアルですでに人気者になり、今なお「カッコイイ」言われ続ける山P。これはこれで、楽じゃない。
山Pの世間的需要を見るたびに、アイドルとしての正解を考えさせられるのだ。
(田幸和歌子)