彼のことは嫌いじゃない。友達ならいいが、結婚相手ではなかった【別れた夫にわが子を会わせる?】
――別居後は離婚調停になったのですか?
「すべて弁護士さんに手続きをお願いして、月1回。同じ部屋で対面という形でやりました。最初は別の部屋でやっていたんですけど、お互いに言ってることが食い違ってるから、調停委員に言われて、対面で行うことになったんです。
浮気の証拠とか、金遣いの荒さとか、彼が悪いという証拠はたくさん押さえていたので、弁護士には『確実に勝てる』とは言われていました。
彼は弁護士を雇わなかったみたいで、知り合いの法律に詳しい人に来てもらってましたね。それで彼、『家族のために、一生懸命頑張ってきただけなんです』という趣旨の話を始めまして、挙げ句の果てには、『頼むから帰ってきてください』って懇願するんですよ。私と担当弁護士は、彼の“演技”を見ても嘘だとわかるんです。だけど、調停委員は彼の言うことを信じてる様子でしたね。しかも、私のことをディスったりは一切しないんです。私が彼のことをディスって感情的になるのとは対照的でした。そんなやりとりでしたからね。調停委員たちの心証は、彼の方が良かったのかも。
調停はずるずる続きまして、1年半後、不調に終わりました。時間がかかったのは、彼が離婚を頑として認めなかったからです」
――調停の後は、どうしましたか?
「早く離婚したかったので、婚姻費用調停はしていません。絶対払ってくれないってわかってました。それにそもそも、婚姻費用の差し押さえを逃れるためか、離婚調停が始まってすぐ、彼は会社を辞めて、『オレには財産ありません。払えません』って明言してましたから」
――その後、離婚裁判をすることになったんですね。結果はどうなったんですか?
「1回で終わりました。向こうの母親が慰謝料の100万円を用意してくれて、それをもらって、それであっさり決着しました。彼は無職と見なされていたので、養育費は月に2万5,000円で決定です。『子どもに会わせてほしい』という要求は、結局ありませんでした。ただ『引き取る』とは言ってましたね。どうやって育てるつもりだったのかは、わからないですけど」