有村架純の姉・有村藍里に注がれる、世間の“ゲスな視線”とは?
“有村架純の姉”としてメディア露出を増やしているグラビアアイドルの有村藍里。今年3月、それまで使用していた芸名・新井ゆうこから本名へと改名し、それと同時に妹の人気に堂々と便乗するようになった。『金曜☆ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)でスクール水着姿でのM字開脚を披露したり、“フル裸身”と謳ったセミヌード写真集『i』(講談社)を発売したり、バラエティ番組では、妹に関する追及に答えたりと、このところフルスロットルの芸能活動を見せている。
ネット上の声は「妹のイメージダウン」「妹の足を引っ張るな」など、マイナスな内容がほとんどだが、藍里のメディアでの発言はその都度、ネットニュースなどで取り上げられて話題となっており、売名自体は成功しているようだ。まんまと藍里側の戦略にはまっている私たち世間は、姉妹を“比べること”に面白さを見いだしているのかもしれない。
清純派女優として成功の階段を上っていっている大手事務所所属の妹と、AVすれすれのイメージDVDやセミヌード写真集を出してフリーで活動している姉。このマンガの設定のような対比には、「架純と比べて藍里が芸能人として劣っていること、タレント性が圧倒的に乏しいこと」を面白がる目線が当然入る。
それに加えて、妹の架純も元々、ネット上ではそれほど好感度が高かったわけではないことに注目したい。演技力への疑問や、なぜか大作に抜擢され続けるゴリ押しへの反感も多かったはず。しかし姉が絡んでくると、一気に「こんな身内がいてかわいそう」といった同情の声が多くなった。これは、世間が本気で架純に同情、心配をしているというよりは、「この姉によって、架純の化けの皮も剥がされていくのでは……」という期待が入り混じった思いも含まれているのではないかと思う。
顔はあまり似ていないものの、同じ両親から誕生し、同じように育てられた姉妹に、似ている部分があると考えるのは当然。だから私たちは、バラエティ番組でぶっちゃけ発言をする藍里から、女優であるがゆえにいまいち見えてこない架純の素の部分を「妹も一皮剥いたら中身はこんなもんなんじゃないか?」と想像する。そうすることで、ちょっとだけ人気女優の裏側を見られたような気がし、それが快感になっているような気がする。
また男性目線に立ってみれば、「姉妹だから体の作りは似ているはずだ」という好奇心がなきにしもあらず、藍里のグラビアには、そんなゲスな面白がり方もあるのかもしれない。
姉妹どちらにとってもプラスにならない面白がり方をされているように思えるが、妹への便乗を、ひとまず一周終えたように見える藍里……その今後の身の振り方に注目したい。
大江綾子(おおえ・あやこ)
日夜、テレビや週刊誌、芸能人のSNSなどをウォッチングしているライター。どこか癖のあるニオイを放つ女性タレントがお気に入り。