“平愛梨の弟”当選は「このハゲー!」も一因!? 都議選「都民ファースト」圧勝のワケ
国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。
7月2日に行われた東京都議会議員選挙で、自民党が歴史的な大敗を喫し、小池百合子都知事率いる「都民ファーストの会」が第一党となりました。自民党の苦戦は以前から伝えられていましたが、まさかここまでとは思いませんでした。小池知事への都民の期待感以上に自民党の自滅があったことは否めません。僭越ながら、今回は自民党に「喝!」を入れたいですね。
実は、すでに5月の連休頃には、永田町では「自民は現在の57議席から20議席くらいになる」と予想されていたのです。結果は23議席で、その通りになったわけですが、6月に豊洲移転問題を解決できない小池知事への批判が出てきたことで、「50議席くらいいけるかも?」となってしまっていたのです。今思えば甘いですよね。これに対して、小池知事は都議選直前に自民党に離党届を提出し、市場移転問題について都民に頭を下げるパフォーマンスとともに、実現は難しい「豊洲も築地も生かす!」という聞こえだけはいい“結論”を出したことで、都民の支持を得たのです。
■豊田議員の「このハゲーーー!」も一因
ここまでなら、「選挙戦略上手の小池さんだもんね」と想定内だったのですが、思わぬ事態が起こってしまいました。
そう、豊田真由子議員の暴言問題ですね。告示直前というタイミングで、「このハゲーーー!」が報道され、都民だけでなく、多くの国民の怒りを買ってしまいました。自民党は、本人からの離党届を受理し、入院させて世間と隔離することで報道を鎮火させようとしましたが、大失敗。対応がお粗末としかいいようがありません。事実関係はどうであれ、自民党側から豊田議員へ、離党どころか議員辞職を強く迫るべきでした。
さらに、なぜか長老議員たちが、こぞって豊田議員を擁護するような発言をしたのですから、驚きました。おかげで「なぜあんな凶暴議員をかばうの? 自民党ってバカじゃないの?」と、どんどん国民が自民党から離れていってしまったのです。こう言ってはアレですが、凶暴議員は面白すぎましたね。視聴者の想像を超える音声が公開され、選挙期間中には第2弾が報道され、第3弾もあるかもしれない……とみんなが期待するようになってしまいました。