ジャニーズ残留決めた中居を持ち上げ、元女性マネジャーへの批判を煽る「女性セブン」
下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
国会閉会、安倍晋三首相の会見に続き森友学園への強制捜査が開始された。籠池泰典前理事長はこれを「国策捜査」と批判しているがその通りだろう。問題は安倍首相夫妻、財務省、大阪府にまたがるさまざまな疑惑や、どんな特別待遇や利権誘導があったかだ。トカゲの尻尾切りにならないよう、注視する必要がある。
第369回(6/15~20発売号より)
1位「SMAP最終結論 中居正広『3人は僕が守る』木村拓哉どう出る?」(「女性セブン」6月29日・7月6日合併号)
2位「南果歩 離婚の思い募らせた“別居”夫の『あきれた不倫弁明』(「女性自身」7月4日号)
同「南果歩 帰らぬ夫渡辺謙の荷物をたたき出した夜」(「女性セブン」6月29日・7月6日合併号)
3位 「小出恵介 お相手はなんと『17才シングルマザー』『示談金1000万円』ああ泥仕合」(「女性セブン」6月29日・7月6日合併号)
6月19日、スポーツ紙各紙が報じた元SMAP3人の独立。その前日には事務所が契約終了を発表し、午前4時解禁という“報道協定”を経ての一斉報道だったが、やはり、独立組に中居正広の名前はなかった。ここ1カ月ほどマスコミが指摘してきた中居残留は現実となったのだ。
それに先立つ形で、“事務所発表前”の女性週刊誌各紙も、中居残留を伝えているが、その “先陣”を切ったのが先週木曜日発売の「女性セブン」だった。
3人が個別に事務所と話し合いを持ったこと、そして中居は一人残留を決めたことをかなり断定的に報じているが、中でも興味深いのが中居残留の背景だ。
「独立を決めた3人の防波堤になる」
現在マスコミで盛んに伝えられる“防波堤”説を「セブン」がいち早く報じた形だが、しかし「セブン」が指摘した“防波堤”説の、そのまた理由がすごかった。それが元女性マネジャーへの批判だったから。
記事によれば、香取慎吾と草なぎ剛は元マネが設立した事務所に移籍するようで、2人はこれまでも元マネやその事務所関係者と何度も打ち合わせをしてきたという。そのため「今後、そのやり方に非難の声があがる可能性もあります。だからこそいろいろな制約から3人を守るために中居さんはあえて残留を決めたんです」だって。
結局、元マネ憎しか。もちろんこれも事務所の“意向”だろう。あからさまな独立組批判は今や憚られる。なにしろ、一連の騒動でのジャニーズによる情報操作がバレバレになってしまったから。でも元マネだったら悪役にしても大丈夫。そして一方では、残留を決意した中居を目一杯持ち上げる。
しかも元マネに“非難の声があがる可能性”って、まだ起こってもいないことをわざわざ指摘するのは、一種の警告であり、“非難しよう!”という煽りでもある。なんだか文科省の前川喜平前事務次官の“出会い系バー”通いを報じた読売新聞みたいだ。読売も、自分たちが初めて報じたこのバー通いについて「不適切な行動に対し、批判が上がりそうだ」と煽っていたが、そっくりのレトリック。
それにしても、本当に中居残留は美談なのか、それとも裏切りなのか。残留にはなんらかの圧力があったのか、なかったのか。さらに独立組が今後芸能界から葬り去られる可能性はないのか。まだまだ元SMAPメンバーたちの動向を注視していく必要があるだろう。