草刈正雄、写真集1位に『真田丸』『イッテQ!』……空前の大ブレークのワケは?
6月14日放送の『めざましテレビ』(フジテレビ系)の中で、「好きなものは?」と聞かれた5歳の女児が「草刈正雄とプリキュア」と答え、話題になっている。世の中の疑問を調査する番組の人気コーナー「ココ調」で、草刈正雄が出した写真集『草刈正雄ファーストフォトブック』(双葉社)がヒットした理由が探られ、そこで登場した5歳児だ。
「プリキュアと同じくらい草刈正雄に夢中だという彼女は、『正雄が好き』と愛を告白しました。絵本などが置かれた本棚の中に写真集を置いてあり、幼稚園から帰るとずっと眺めているそうです。写真集は、Amazonのタレント本人気ギフトランキングで1位になったほどの人気だとか」(芸能ライター)
写真集の購買層は、子どもから大人の女性まで幅広いという。一体、なぜ世間は正雄を求めるのか? 還暦過ぎのブレークの背景を探った。
「若い頃はダンディーな魅力で人気を集めた草刈ですが、年を経るに従って、彫りが深く濃い顔がネックとなり、役柄が限られるようになっていました。さらに、ここ10年ほどは小日向文世や八嶋智人、遠藤憲一など、あらゆる役柄をこなす脇役俳優に押されて、2時間ドラマや連ドラのゲスト的な扱いが多かった印象があります」(芸能記者)
さらに、その存在について「気にもかけてなかった」(制作会社スタッフ)という声もある。
「テレビ番組制作時のリサーチ資料にあった、福岡の農業機械メーカーが発売している『草刈機MASAO』という乗用草刈機の商品名を見た時、『ああ、草刈正雄っていう俳優いたよな』と本人を思い出す程度でした」(同)
そんな業界の草刈への見方が変わったのは2013年。『有吉反省会』(日本テレビ系)に突如、長女でタレントの紅蘭が「父親のイメージを著しく損ねた」ことを反省するため、テレビへ初登場したのがきっかけのようだ。
「紅蘭が、黒人の友人たちとのバーベキュー写真を公開したり、セクシーなポールダンスを披露したことで、父親である草刈にも自ずと目が向くようになりました。業界は常に新しい2世タレントを探しています。そこで、正統派な2枚目俳優の娘が、露出度の高い服や派手なメイクをしているというのは、何よりのポイントとなったのです」(同)
さらに皮肉なことだが、長らく疎遠だったという長男が15年2月に転落死を遂げたことが報じられたことも、「草刈正雄」という俳優の存在を印象付けた出来事だった。
「そして昨¥年、NHK大河ドラマ『真田丸』で再ブレーク。もともと真田昌幸役は、三谷幸喜作品常連の役所広司にオファーがかかっていたのですが、『主演クラスではないと出ない』と断られたのは有名な話です。この棚ぼた出演で一気にスポットライトが当たるのですから、人生何があるかわかりません」(前出の芸能ライター)
さらに『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)に出演中のイモトアヤコが草刈の大ファンだったということも見逃せない点だろう。『真田丸』終了後に、草刈正雄本人が『イッテQ!』に出演、その気さくで飾らない素顔がお茶の間に浸透した。60代の渋みもあいまって、本格的な人気復活となったのだ。
今後はおそらく理想の上司、父親のランキングにも入ってくるであろう草刈。本人も驚きの還暦過ぎのブレーク。一体どこまで快進撃が続くのだろうか。
(村上春虎)