『やすらぎの郷』、藤竜也の名言に女優陣の名演技――視聴者から「神回」と絶賛の声
石上と小春が「やすらぎの郷」を訪れたことで巻き起こった一連の騒動が収束を見せた同話。視聴者からは「冨士眞奈美、八千草薫、浅丘ルリ子の別れのシーンの優しい空気に涙が止まらない」「演技というよりも存在感で見せてる」「震災に原発も忘れてしまったんだからって……秀さんすごいこと言うけど、でも的を射ているんだよなぁ」「小春を慰めようって秀さんの気持ちがたくさん伝わってきた」「終始涙が止まらない」「“神回”って簡単に言ってしまっていいかも分からないけど、これこそ神回」と絶賛の声が上がっていた。
53話では、貝田と共に石上に騙された元シャンソン歌手・及川しのぶ(有馬稲子)が未申告の隠し預金を持っていたことが判明。「やすらぎの郷」では資産がらみのトラブルを防ぐため、入居者から全財産の申告を受ける決まりになっていた。にもかかわらず、未申告の金があったことに、理事長の名倉修平(名高達男)と、妻で理事のみどり(草刈民代)は詐欺事件以上の衝撃を受ける。一方、栄、マロこと真野六郎(ミッキー・カーチス)、大納言こと岩倉正臣(山本圭)は、冠番組の話を持ち掛けられ石上に騙されたしのぶと同じように、自分たちも芸能界でもう一花咲かせたいと思うかどうか語り合う。
54話では、騙されておかしくなってしまったしのぶの様子が描かれる。「テレビの収録なのに車が迎えに来ない」と文句を言いながら玄関ホールに出てきたしのぶは、かつて自身が司会を務めていた伝説のバラエティー番組『しのぶの庭』のテーマソングをピアノで弾き始めた。集まってきた入居者に笑顔を振りまきながら、得意満面で歌を披露し、「『しのぶの庭』40年ぶりの再開!」を宣言。一人妄想の世界で番組を進行していくしのぶを、皆が心配して見つめる中、貝田は涙を流す。翌朝、栄とマロがラウンジで新聞を読んでいると、マロが見つけた小さな記事には、小春がビルの10階から投身自殺をしたと書かれていた。
秀次の言葉や名女優たちの演技に多くの視聴者から絶賛の声が続出している「やすらぎの郷」。これからも、悲哀を織り交ぜつつ、老人たちのさまざまな物語を見せてくれることだろう。