山崎賢人と野村周平に続くのは「竹内涼真」!? 若手俳優が売れるための“アンチを生む力”
ネット社会になるにつれて、タレントの“アンチ”という存在が表面化してきた。これまでははっきりと聞こえていなかったアンチの意見が、ネット上で広がるとともに、一般世間におけるタレントの印象、扱いまでを変えるようになってきたのは、最近になってのことだと思う。しかし、アンチが目立つ一方で熱心なファンも多く付き、話題の映画やドラマ、CMへの抜擢が続く者もいる。例えば、野村周平と山崎賢人だ。
野村は、交際報道のあった水原希子の存在を匂わせる写真や、共演した広瀬すず、本田翼、有村架純らと撮ったツーショットを「世の中の男子。ごめんね」といった挑発的なコメントと共にインスタグラムへ投稿。エイプリルフールには、「芸能界引退します」とツイートするなどSNS上での“かまってちゃん”な言動が炎上した。さらに出演映画の舞台挨拶、ゲスト出演したバラエティ番組などでのチャラい振る舞いにより、アンチを増やしている。
山崎の方は、2015年のドラマ『デスノート』(日本テレビ系)で演じた名探偵・Lの演技が、先に映画版で同役を好演していた松山ケンイチと比べられ、バッシングされた。しかし、映画『orange―オレンジ―』『四月は君の嘘』『一週間フレンズ。』などマンガ原作の映画に続々出演し、今年も映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』の主演が決定。アンチからは「飽きた」との声も出ている。そこにきて、今年1月には、女性を後ろからハグする写真をインスタグラムに投稿。後にCM撮影中のショットだとわかるのだが、「恋人の存在を匂わせている」と炎上した。
このように並べてみると、アンチ込みの人気者には“一癖ある”ことが必須事項のようだ。その“一癖”には、炎上してしまうことを物ともせずに、自分の熱心なファンだけに向けた“サービス”ができる才能が含まれているように思える。野村のチャラさや、かまってちゃん投稿、山崎のブレない出演作選び、匂わせ投稿はどれも、それぞれのファンのツボを押さえているようだ。“好き”の反対は“無関心”であるとよく言われる。タレントにとっても、好き/嫌いの議論の対象にもならず、人の関心を引かないことは、最も寂しい状況だろう。アンチを必要以上に相手にせず、いかにファンを萌えさせられるかが大事なようだ。たとえアンチによって炎上が起きようとも、それが逆に「私はわかってるよ!」というファン心理を盛り上げているように、2人のSNSのコメント欄を見ていると感じる。
“一癖ある”ことが売れる要素とするなら、野村、山崎に続く(アンチ込みの)若手人気俳優の座には、竹内涼真が就く気がする。昨年、土屋太鳳との共演映画のPRイベントで、永野のモノマネをしながら「太鳳ちゃんがっ好っき~!」と叫んだ映像を見て、その可能性を大いに感じた。今はまだアンチは少ないようだが、のちのちもっと露出が増え、さらに先の2人に倣ってSNS上での“一癖投稿”を始めたら、一気にブレークするときが来るかもしれない。