係争中とは知らず……日本を満喫していたヒュー・ジャックマン、“公道を走るマリオカート”に大興奮!
動画を撮影した車の窓は閉められているため、マリオカートのドライバーたちにヒューの声は聞こえておらず、その存在にも気づいていないが、まるで東京に行けば、いとも簡単に「マリオシリーズのコスプレをしてマリオカートを乗り回している人たち」に遭遇できるという印象を与えるような動画だ。
ヒューが撮影した「東京の公道を走るマリオカート」だが、マリカーという会社が提供している有名なサービスである。普通自動車免許があれば、マリオシリーズのコスプレをしてマリオカートで東京の公道を走ることが可能。国際免許証でも運転できるため、外国人観光客に大人気。走ったときの動画や写真をSNSなどで公開すると約束すれば値引きしてもらえることから、多くの利用者がYouTubeやインスタグラムなどに投稿、「東京ではマリオカートで街を走れる!」と拡散され、大人気となった。
海外のメディアに大々的に報じられるほど注目度が上がったのだが、このサービスを提供しているマリカー社が「マリカー」を商品登録した上で営業していたものの、任天堂には無許可でサービスを提供していたため、任天堂が大激怒。今年1月、特許庁に「マリカーはマリオカートの略称で我が社のもの」だと異議申し立てをしたが、却下された。任天堂側は納得できないとして2月、マリカー社を相手取って訴訟を起こし、現在も係争中なのだ。
マリカー社は現在もサービスを提供し続けているが、公式サイトは英語のみで、利用者から寄せられたマリオシリーズのコスプレ写真や動画を削除。任天堂を刺激しないよう低姿勢ながらも、サービスはまだ続けている。今回、マリカーの動画をインスタグラムに投稿したヒューは、恐らく訴訟騒動など知らず、純粋に「マリオシリーズのコスプレして、マリオカートで東京の公道を走るなんて、すごい! さすが日本!」と感動しながら、撮影したものと思われる。
ヒューだが、その後もインスタグラムに、黒澤明監督作『椿三十郎』(1962)のポスターを指さす写真、大興奮しながら大相撲を観戦する動画、『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013)のロケ地・広島県福山市から贈られた「ウルヴァリン:FUKUYAMA」と名付けられた美しい赤いバラの花束の写真、最後に「ありがとうございます。また~」と日本語で言いながら手を振る動画を投稿。その2日後に「エクササイズで時差ぼけを解消してるよ」という写真も投稿していた。今回の日本滞在も満喫したヒュー。またぜひ、近いうちに来日してもらいたいものである。