英テロ事件の翌日、ファンの群れに飛び込んでハグをしまくったケイティ・ペリーに賛否両論
だが一方で、「TMZ」のコメント欄にはシビアな意見が殺到。「アホか」「ボディガードがそばにずっとくっついているじゃないか」「数えることができるほどのわずかなファンと、ボディガードを従えて交流してるだけ。なにがすごいのかわからない」「ハグやキスじゃ、なにも解決しないだろうに」といったコメントばかりが書き込まれているのだ。
今回のテロ事件を受けて、大手イベントプロモーター「ライブ・ネーション」は、イギリスで行われるコンサートのチケットを購入しているが「怖くて行けない」という人に返金すると発表。「TMZ」によると、対象になるのは、ケイティ、アイアン・メイデン、KISS、ロビー・ウィリアムズ、フィル・コリンズらのコンサート。現時点ではイギリスでの公演のみだが、世界各地で行われるコンサートについても同様の対応を検討していると伝えたが、実際に返金を求める問い合わせは少ないとのこと。イギリスのメイ首相は「同じようなテロは今後も起こり得る」と警戒レベルを最高に引き上げたが、アーティストたちは「コンサートを行う」と発言しているため、ファンも「なにがなんでも行く」と心に決めているようである。
ケイティは、6月9日に発売するニューアルバム『Witness』を引っさげ、9月からツアーをスタートすることになっている。アリアナのテロ事件後、ケイティ側はツアースケジュールについてコメントしておらず、今回ファンの群れの中に飛び込んだ様子を見る限り、予定通りこなすものと見られている。
イギリスでは今週末の27日と28日にも、「BBCラジオ1」主催の音楽フェス『BIG WEEKEND』が開催されることになっている。約5万人の観客を集めるこのフェスは、毎年恒例の大イベント。今年はケイティをはじめ、ロード、ラナ・デル・レイ、イマジン・ドラゴンズら大物アーティストたちの出演が発表されている。このフェスも予定通り行われる予定。というのもアーティスト全員が、「テロに屈しない」と固く決意しているからだ。むろん主催者側は「最上級の厳重な警備をする」と発表しているのだが、緊張感が漂うフェスになるだろうと見られている。
ネット上では、テロ事件に端を発した一連の動きについて、「一番悪いのはテロリストであり、被害者にはなんの落ち度もない」「アリアナも自分のコンサートを楽しんでくれたファンが直後に命を落としたり、負傷したことに、トラウマ的な強いショックを受けているだろう」という意見がほとんどだが、「テロに屈しないという姿勢を見せるのは立派だが、リスクを背負うのはファンだろ?」「アーティストのエゴを感じる」という声も。テロという脅威が身近に潜むようになり、アーティストとファンの距離感や、コンサートの開催すらさまざまな危険と背中合わせの、難しい時代に入ったといえそうだ。