【連載】美容整形Dr.高須幹弥に訊く!

「4000万円は使ってるのでは」山辺節子容疑者、“美容整形”費用と施術内容をDr.高須が分析

2017/05/22 21:00
yamabeyamabe
YouTube「ANNnewsCH」より

【第39回】「高須幹弥センセイ、山辺節子容疑者の見た目年齢を教えてください!」
 出資法違反の疑いからタイで身柄を拘束され、4月19日、日本への空路移送中に機内で逮捕された山辺節子容疑者。「つなぎ融資の女王」との異名を持つ62歳の彼女は、架空のもうけ話で7億円以上を詐取し、そのお金で、交際していた30代のタイ人男性に豪邸を買い与えていたそう。

 しかし、被害総額の大きさも然ることながら、世間の注目を集めたのは彼女のルックス。髪形は聖子ちゃんカット、リボンのついたトップスに、ショートパンツ姿で脚を露出するという格好をし、さらには、「整形に400万円使った」と証言しているとのこと。そんな彼女に、ネットユーザーからは「痛々しい若作り」と苦笑の渦が巻き起こっているけれど、高須クリニック名古屋院・院長の高須幹弥先生、山辺容疑者ってどこを整形してるんでしょうか?

■見た目は50歳が妥当
 山辺容疑者は、「整形に400万円使った」と言っていますが、まずその金額自体が怪しいですね。というのも、整形を公表する人は「それだけの金額を投じて、その程度の顔か」などと言われるのがイヤで、実際より低めの額を言うことが多いんです。それから、お金にゆとりのあるセレブな人たちは、“切らないアンチエイジング”にこだわる傾向があります。山辺容疑者も体のわりに顔がふっくらしすぎているし、62歳にしてはシワやたるみが極端に少ないので、ヒアルロン酸やボトックス、照射系の治療あたりを中心に施術を受けていたのではないかと。だとすると、こまめに通わなければ効果を維持できないので、400万円では収まりきらないはず。おそらく、証言している額の10倍近い、4000万円は使っているんじゃないかと思いますよ。

 とはいえ、報道された映像や写真だけでは判断しかねるところがあるので、メスを使った整形をしている可能性も否定はできません。それによって金額も変わってくるので、何とも言えないのが本音ではありますが、不自然さはあまりないので、アンチエイジングはうまくいっていることだけは確かですね。ただ、38歳はちょっと言い過ぎかな(笑)。肌のハリや顔全体のたるみ具合から見ても、50歳くらいの見た目だと思います。

■若返りと美しさは別物だから痛々しくなる
 それでもネット上で「痛々しい」と言われてしまうのは、山辺容疑者の元の顔が“美人じゃない”から。整形で、年齢より若く見えるようにはなったけれど、美人になったわけではないので、“頑張って若づくりしている感”が出てしまっているんだと思います。黒木瞳さんや大地真央さんのような同世代の芸能人が、年齢よりはるかに若く見えても、「痛々しい」と言われないのは、美人だから。もし山辺容疑者が、小さい目と、中顔面の大きい馬面な輪郭も治していれば、それなりの美人になって「若く見えるきれいな女性」と受け取られていたかもしれません。


 あと、整形を公表したのも良くなかったですね。山辺容疑者と同世代の芸能人だって整形やアンチエイジングで若く見せている女優さんはたくさんいるけれど、みんな「体にいいお水を飲んでいるので」とか「無農薬野菜しか食べないから」とか、もっともらしいことを言って、整形を認めないでしょ? それは、「整形で作られた美しさ」だと非難の対象にされやすいからなんです。山辺容疑者も、整形以外のアンチエイジング法を公表していれば、「痛々しい」とまでは言われずに済んだと思いますよ。

D17 地球の歩き方 タイ 2017~2018