都議選の目玉「都民ファースト」の勢いに水を差す、小池知事側近とアントニオ猪木のトラブル
7月2日投開票の都議選を前に、自民党都議会の危機感はすごいです。4月末の大手新聞社の世論調査では、現在の議席数56名の都議会議員のうち、3分の1の18名しか当選しないという厳しい予測が出たからです。さらに、民進党にいたっては風前の灯です。限りなくゼロに近い数字が示されていたそうです。
でも、最近、都内でよく目にする街頭演説や駅前で配布される政策リポートなどで「民進党」の文字をほとんど見かけないことにお気づきですか? 実は民進党の都議会議員や候補者は、人気が低迷している自分たちの政党名を隠すことに必死なのです。会派の名称も「民進党都議団 都議会民進党」だったものを、今年の2月に「東京改革議員団」に改名し、“民進党隠し”をしています。
小池知事の就任後、都議会では「離党ドミノ」が起こり、多くの民進党所属だった都議や候補者が小池さんの「都民ファーストの会」に移籍しました。また、民進党所属の都議の政策リポートにも小池さんとのツーショットの写真を使うなど、その人気にあやかりたいのがバレバレです。このような民進党の都議たちの動向を見ていると、民進党都議が限りなくゼロになってしまうのもわかる気がします。
■自民が狙う都知事の「スキャンダル失脚」
こうした小池人気に危機感を持つ自民党は、小池つぶし戦略の一つとして、小池知事の特別秘書である都民ファーストの会代表・野田数氏のスキャンダルを広めようとしています。
野田代表は、都議のほか、小池さんを含む国会議員の秘書をしていたことがありますが、永田町では「詐欺師」と陰口をたたかれていました。考え方も極端な右寄りで攻撃的なので、付き合いを遠慮する人が多かったです。以前、野田さんが小池事務所をクビになったという情報があったので、都知事選での小池さんの選挙責任者に野田さんが就任し、さらに特別秘書に任命された時は、永田町では「どうしちゃったの? 小池さん!」という声が上がっていました。
野田さんはとにかく口がうまいので、最初はみな信用してしまうのですが、金銭面も含めてトラブルのうわさも絶えないのです。自民党は現在、それらのトラブルを洗い出していて、証拠があるものについては、マスコミに追及をさせるようです。