「出稼ぎ」風俗嬢が見た、福岡のクソ客たちと新潟・長岡の寂しく孤独な男たち
――男が、恋人や友人ではない、風俗嬢にしか見せない姿や感情はどんなものだろうか。セックスをした「他人」だけに見せる、男たちの情けなさ、みっともなさ、滑稽さ、そして優しさをアラフォー風俗嬢がつづります。
初めての出稼ぎ、福岡はクソ客ばかり
ロリ系のポチャ店で出会った若い女の子に、この仕事には出稼ぎというものがあると教えてもらった。
彼女は福岡に10日間行って、40万円以上稼いでこられたからおススメですよ、なんて言っていて、おいしい話を鵜呑みにした私。地方は世間が狭いため、身バレの心配から地元の人はまずあまり働けないので、慢性的な人手不足に陥っている風俗店も多い。そのため県外から働いてくれる女性を募集する。
都内は女の子も風俗店も飽和状態で、特にデブは暇すぎて稼げないから、警戒したり迷ったりしている暇はない。失敗しても売り飛ばされても、守るものもなければ、これ以上失うものもない。デブのおばさんが、どう調べて働き先を見つけたらいいのかわからなかったので、情報を教えてくれた女の子とまったく同じお店に行くことにした。
話を聞いてから2週間もしないうちに福岡へ飛んだ。初めての出稼ぎ。
旅行へ行くと支出ばかりだけれど、お金を稼ぎながら旅行もできるなんて、旅行好きの私にはなんて一石二鳥なんだと、ハイテンションだった。ところが甘かった。
彼女とは年齢が10歳以上違う上に、体形もはるかに私の方がデブだ。そのため同じグループ内のお店で、デブでもブスでも化け物でも誰でも入れるみたいな、採用率100%の地雷専門店のようなお店に配属された。契約内容は13日間出勤を希望し、勤務時間は12時間、宣伝用の自撮り写メブログは1日5回以上あげること。それで1日3,000円の寮費と雑費を引かれ、往復の交通費は支給された。
福岡の出稼ぎは失敗だった。夕方5時から出勤して、朝の5時まで受付。朝4時59分に120分コースの予約が入ったときは、殺意が芽生えた。
休むこともできず、乳首もまんこも触られすぎてボロボロに傷だらけ。こんなに連続出勤したことないから、回避方法もわからずそのまま受け入れていたもんだから、乳首がヒリヒリ悲鳴を上げていた。