『ロンハー』、深夜で高視聴率も……業界でウワサされる「役目終わり」「打ち切り」の足音
3月16日、『深夜でロンドンハーツ』(テレビ朝日系、午後11時15分~)が視聴率10.5%、占拠率29.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。この意外な好結果が、今後の番組編成に大きな影響を与えるのではないかと、もっぱらのウワサだという。
「火曜夜9時に放送されてきた『ロンドンハーツ』が昨年4月、金曜夜9時に移り、『金曜☆ロンドンハーツ』として再スタートを切ったのですが、視聴率は8%前後と、移動前よりさらに低迷。というのも、『動けるおデブ女王決定戦』や『女性芸能人スポーツテスト』など、毒にも薬にもならない“ゆるい”企画を連発したことで、かつてのファンが離れてしまったのです」(制作会社スタッフ)
そんな中、『深夜でロンドンハーツ』は“攻めの企画”で通し、視聴者からも大反響だったようで、この結果を受けて業界的にも、「今後、同番組をどこかへ移動するならば、夜11時台から放送した方が企画の幅が広がると考えられているようです」(民放関係者)という。
今回の企画は2本立て。女性芸能人30名の中から、20代男子学生が選ぶ『抱きたい女‐1GP団体戦』と、一般人が指摘するカンニング竹山のダメな点上位10項目を当てる『芸人ダメサーチ』という新企画だった。『抱きたい女』では、ベテラングラドル・磯山さやか(2位)が、旬のグラドル中村静香(3位)より上だったことに涙を流して喜んだことが話題となり、Twitterでも「ロンハー、深夜になった途端おもろすぎる」「ゴールデンのロンハーは見る気がしないけど深夜は面白かったわ」といった好印象な意見が占めた。
だが、今後の『ロンハー』に対する展望は、こうした楽観論ばかりではないようだ。あるテレビマンは、こう語る。
「今回、深夜に放送した理由は、番組にどれだけのポテンシャルが残っているのかという、マーケティングのためでもありました。また、これがオンエアされたのは木曜深夜。つまり翌日、正確にはその日の『金曜ロンハー』への数字の跳ね返りを期待しての決断でもあった。しかし、翌17日金曜の視聴率は7.9%と結局振るいませんでした。深夜に移って続くならまだしも、『もうこの番組の役目は終わった』と判断されて、今後、打ち切りへ大きく舵を切るという可能性も大いに考えられる」
これまでもテレ朝は、『もしものシミュレーションバラエティー お試しかっ!』『いきなり!黄金伝説。』『ナニコレ珍百景』『大改造!!ビフォーアフターSEASON II』『お坊さんバラエティ ぶっちゃけ寺』といった人気レギュラー番組を容赦なく切り捨ててきただけに、この『ロンハー』も、いつ打ち切りが宣告されるかわからない。
「そもそも火曜から金曜に移ってきた理由は、『マツコの知らない世界』(TBS系)や『開運!なんでも鑑定団』(テレビ東京)といった裏番組との激戦を回避するための延命策でした。逆に、移動して失敗したら『後がない』という、最後通告へのカウントダウンも始まっているわけです。ですから今年結果を残さなかったら、テレ朝も黙っていないでしょう。制作側はもしかしたら、謹慎中の狩野英孝の復活ドキュメントで弾みをつけたいと考えているのかもしれませんが、もはや彼にどこまで需要があるか読めない中、そこに踏み込んで、番組もろとも心中してしまったら元も子もない」(同)
深夜放送が成功だったと、手放しで喜べるほど事態は甘くないということだろう。人気番組『ロンハー』は行方やいかに。
(後藤港)