『チャーリーズ・エンジェル』や『スター・ウォーズ』のキャストも! 共演して不仲になったセレブ
■『アイ・ラブ・トラブル』(94)のジュリア・ロバーツとニック・ノルティ
新聞社のベテランコラムニストであるピーターと、ライバル新聞社の若き美人記者サブリナが、スクープ合戦を繰り広げながら事件の裏に隠された陰謀を暴き、ピンチに陥る。しかし2人はピンチを乗り越え、愛情を深めていくという『アイ・ラブ・トラブル』。ピーター役には当時53歳のニック・ノルティ、サブリナ役には当時27歳のジュリア・ロバーツがキャスティングされた。
しかし当時、年の差以上に話題になったのが、「2人は救いようがないほど仲が悪い」という事実だった。ジュリアは米紙「ニューヨーク・タイムズ」のインタビューで、「ニックとは、会った瞬間から互いに手を焼いてきたわ。お互いの神経に障るような存在になっていったの」と激白。「彼は、すごくチャーミングでいい人だけど」と前置きした上で、「ものすごく気持ち悪いのよね。こんなこと言ったら彼は怒るだろうけど、人を不快にさせるようなことをするタイプなのよ」と”口撃”。
その後も、「ジュリアは、ニックの偉そうな態度や人のことをバカにするような態度に、撮影中ムカついていた」「嫌われていたニックは、わざとジュリアの気持ちをかき乱すようなことばかりしていた」と報じられ、「あまりにも険悪な仲へと発展してしまったため、撮影は代役を立てて行われた」という説まで流れた。
このジュリアの発言に対して、ニックは「人のことをキモいなんて言うのはよくないね。ま、でも、みんな彼女のことをうい人だなんて思ってないし。みんな(ジュリアの本性を)知ってるしね」と吐き捨てるようにコメントしたと、米エンタテインメント情報サイト「Contactmusic.com」などが報道。
09年には人気深夜トーク番組『Late Show With David Letterman』に出演したジュリアが、「共演した中で最悪だった俳優」のモノマネを披露。「このフ●ックはなんだ? オレの話を聞いてなかったのか?」「オレの言っていることを理解してないだろう!」とまくし立て、「ニックのマネだ」「まだニックのことが嫌いなんだ」と大きな話題になった。
■『エニイ・ギブン・サンデー』(99)のLL・クール・Jとジェイミー・フォックス
鬼才オリヴァー・ストーン監督が、アメリカン・フットボールの弱小チームの奮闘を描いた『エニイ・ギブン・サンデー』。チームのヘッドコーチ役にはアル・パチーノ、オーナーはキャメロン・ディアスと大物スターが出演したが、注目を集めたのは選手役のLL・クール・Jとジェイミー・フォックスだった。というのもこの2人、撮影中に警察を巻き込む大げんかをし、険悪な関係になったと伝えられていたからだ。
ジェイミーは撮影後、スタンドアップコメディのステージでLLを徹底的にディス。「ヤツは唇を舐め回してさ。女がいるならわかるけど、現場には男ばっかなんだぜ」「それに、本当にアメフトしている気になっててさ。演技だっつーのに。思いっきり走るから『なにやってんだよ』って文句言ったら、『試合してるんだよ!』って。ちょっと待てよ、映画の撮影じゃねぇか」と、LLが台本を無視して暴走していたことを暴露し、「でも最大の問題は、口論シーンだったわけよ。台本に書いてある口論シーンね。オレの言葉ではなく、台詞なわけよ。大丈夫かな~って心配だったけど、シーンの撮影が始まったらLLがすごいわけよ。マジでオスカーものな演技なわけよ。そんなこと思ってたら、突然オレをぶったんだよ。台本にないから、びっくりなわけよ」と笑いネタにしまくった。
また、ジェイミーはラジオ番組に出演した際に、LLとのビーフについて詳しく説明。「オレは彼の大ファンで、アルバムは全部持ってるくらいなんだ。共演できると知って大喜びしたほどなんだ」と前置きした上で、「口論シーンがあったんだけど、押し合いへし合いになってさ。演技なのかマジなのか、わからなくなってさ。アザはできるし、警察を呼んで訴えることにしたんだよ。単に法的な対応を取っただけ」と明かした。
一方、LLは「オレはキャラクターに入り込んでね。もちろん演じているわけだけど、即興で『なんだ、てめぇ』とか怒鳴ったわけよ。体にも触ったりしてさ。それをジェイミーは演技じゃないだろ、ってマジに受け止めたんだ。で、オレを叩いたんだよ」と説明。「オレも自分を守らなきゃいけない、ま、そんなとこだよ」と笑いながら話し、ジェイミーがビビっていたのだと示唆した。
2人はその後、和解。ジェイミーいわく、「オレがアカデミーを獲った(06年)直後にね。LLと顔を合わせる機会があったんだけど、互いに『いつまでもこんなことしてたら、時間の無駄だよな』という意見で一致して。『一緒に音楽やろうぜ』『映画も撮ろうぜ』って盛り上がったんだ」とのことで、2人は意気投合。早速、06年に開催された『Hot 97 Summer Jam』コンサートでパフォーマンスしたLLのステージに、ジェイミーが特別ゲストとして出演。2人一緒にパフォーマンスし、観客を大喜びさせた。
■『スター・ウォーズ』のケニー・ベイカー(R2-D2役)とアンソニー・ダニエルズ(C-3PO役)
「遠い昔、遥か彼方の銀河系」を舞台にしたSF超大作『スター・ウォーズ』シリーズ。人気キャラクターR2-D2役をケニー・ベイカー、C-3PO役をアンソニー・ダニエルズが演じているのだが、この2人は救いようがないほど不仲なことで有名なのだ。
ケニーが内情を暴露したのは05年のこと。米エンタメサイト「Hollywood.com」のインタビューで、「アンソニーは誰とも交流しない。殻に閉じこもっている」「一度『やぁ!』って挨拶したら、くるっと背を向けて『私は今、別の人と会話中だ』と冷たく言い放ったんだ。あんな侮辱を受けたのは初めてだ」と激怒。
09年には英紙「Metro」に対して、「アンソニーと仲が悪いのは自分だけかと思っていたんだけど、彼は誰とも仲良くなれないってことがわかったんだ」「気難しいヤツでね。もっと気楽にみんなと交流すれば、キャスト・ツアーとかで大儲けできるのに。4回も提案してるんだけど、まるで汚いものを見るかのような目で私を見たんだよ」と明かし、「『会話するのが嫌いなんだ。小男よ、あっちへ行け』とまで言われた」と、112cmの身長をバカにする言葉まで投げつけられたことを明かした。11年にも、「アンソニーのことは嫌いじゃない。好きじゃないだけ」と改めて断言した。
一方のアンソニーは英紙「The Mirror」のインタビューで、「そもそもケニーとは合わない。R2-D2は話さないしね。いっそのこと、バケツでいいんじゃないかって思う」とケニーをディス。昨年も、「ここ何年もケニーを見かけないね。彼の名前は映画のクレジットに出てるけど」「ケニーは私の悪口ばかり言うから、もう彼についてはコメントしないことにした」と吐き捨てるように言った、と報じられた。
しかし、昨年8月。ケニーが81歳で死去した後、アンソニーはTwitterに、「ケニーが亡くなったと聞き、とても悲しい」「彼は(『スター・ウォーズ』の)真のオリジナルキャストの1人だった。R2の役で知られた男だった。彼は大勢のファンの心の中で生き続けるだろう」と追悼ツイートを投稿。ケニーの死をもって、やっと和解したとファンを切ない気持ちにさせた。