コラム
【連載】知られざる女子刑務所ライフ6

有名受刑者は、塀の中では“芸能人”! 世間を騒がせた「あの女性犯罪者」の素顔

2017/02/21 15:00

■あのカルト教祖の妻は房内でもベジタリアン

 そんな中でも、世間を騒がせた受刑者と同房になることもあります。私の心に残っているのは、たとえばSちゃんですね。Sちゃんは夫に保険金をかけて殺し、バラバラにしてキッチンに置いていました。悪臭でご近所から苦情があって発覚したようです。そりゃあ臭いですよね。チン○は串刺しにされていたと報道されていました。

 そんなSちゃんですが、テレビドラマで解剖のシーンなんかがあると、よく「いやん、怖い」なんてよく言ってました。「アンタのほうがよっぽど怖いわ!」とみんな思っていましたが、誰もつっこまなかったと思います。でもSちゃんは房に紛れ込んで来たハエは我先にと容赦なく殺してましたね。しかも半笑いで……。

 それから、昨年、冤罪が証明されて釈放されたAさんは模範囚でした。共犯とされていた男性も模範囚だったそうですよ。無期懲役からの生還ですから、たいしたものですね。

 あとは、例のカルト教団“最大手”のアノ教祖の奥さんもいました。彼女は独居でしたが、いつも朝晩大きな声でお祈りをする声が所内に響いていました。なんかお経みたいなやつですね。ケンカとかで大声を出したらもちろん懲罰ですが、お祈りはいいみたいです。でも、私も真似して座禅を組んで跳び跳ねてたら、私だけは怒鳴られましたけどね(笑)。

 彼女は食べ物も変わっていて、ほとんど野菜しか食べないと調理の担当から聞きました。「特食」といって、このような人たちには宗教上の理由などに配慮した特別な食事メニューが作られていたそうです。

■「極妻」と「愛人」が同じ房になることも

 それから、これは芸能人の話ではないですが、たまにわざとなのか偶然なのか、「極妻」と、その旦那の「愛人」が同じ房になることもありました。こんな時は、私たち周囲のほうがあせるわけですが、たいていは極妻がしっかりしています。「ウチの旦那がえらい目に遭わせたな。迷惑かけて堪忍して」とかなんとか、さすが「姐」の貫禄があります。こんなふうに言われたら「姐さん、すんません……」てなりますよね。ハブとマングースみたいなバトルを見たい人たちは残念でしょうけど。

 アカの他人と24時間一緒ですから、タイヘンなことのほうが多いのですが、面白いこともたくさんありました。

 ちなみに『網走番外地』や『刑務所の中』など男子刑務所が舞台の映画やドラマはたくさんありますが、女子ものはほとんどないですね。あっても梶芽衣子の『女囚さそりシリーズ』くらい。またはポルノとか。以前、テレビで話題だった泉ピン子さんの「女囚」シリーズ『女子刑務所東三号棟』(TBS系)も、ピン子さんだけにピンときませんでした。

 私が監修したらめっちゃ面白くなると思いますけど、いかがでしょう? 映画やテレビの製作の皆さん、いつでも相談のりますよ(笑)。

中野瑠美(なかの・るみ)
1972年大阪・堺市生まれ。特技は料理。趣味はジェットスキーとゴルフ。『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)や『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)などの出演でも注目を集める。経営するラウンジ「祭(まつり)」  

最終更新:2017/04/20 20:23
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