創価学会員の元タレントが語る、清水富美加「幸福の科学出家騒動」に見る“宗教と芸能界”
宗教法人「幸福の科学」信者であることが明らかとなった清水富美加について、自ら「創価学会」信者であることを公言しているお笑いタレントの長井秀和が、Facebook上で「創価学会に改宗したらどうですかね? 伸び伸び、芸能活動と宗教活動を両立出来ると思いますよ」と提案を行った。かねてから創価学会は、芸能界とのつながりが深いとされており、大物芸能人の“信者説”は枚挙にいとまがない。そこで、かつてタレント活動を行っていた現役の学会員・A氏に、「宗教と芸能活動の両立」について語ってもらった。
「まず、長井さんのように自ら公言するのは、ごく特殊なケース。確かに創価学会は、『芸術部』という、芸能人をフィーチャーする組織があって、有名芸能人の信者は内部で重宝されます。自分も駆け出しの時期は、特に相手にもされませんでしたが、テレビに出始めた時期にはまったく知らない親戚などから『今後の集会に参加してほしい』と連絡が殺到しました」
今後、清水は出家を経て、教団の広告塔になるのでは、とささやかれているが……。
「学会でも、宗教活動の重要事項として『信者の勧誘』が挙げられます。確かに清水さんは、同世代の信者獲得にうってつけの人材といえるでしょう」
しかし、芸能人が自ら信者であると公言することは、「メリット以上にデメリットが大きい」とA氏は話す。
「昭和の時代であれば、収益の要となる興行、いわゆるコンサートなどイベント時に、信者たちがチケットを大量買いしてくれるという“福利厚生”が存在しました。しかし、広告収入がメインの現代では、宗教のイメージが企業にとってマイナスになると判断され、CMなどに起用されにくくなるというリスクの方が、はるかに大きい。清水さんは“洗脳”を否定していますが、学会の大物芸能人、YさんやHさんなどは、私から見ても『明らかに洗脳されているな』と思います。当然、本人にそんな意識はないものの、『学会は一点の曇りもなく、全て正しい』という考え方は、同じ学会員の身からしても異常です」
なお、長井に関しては、信者を公言しているだけでなく、学会をイジるネタまで披露しているが、「彼は完全に異端児。学会員からも煙たがられていると思いますよ」という。
さらに、芸能界では「学会員のテレビプロデューサー、また共演者から仕事のオファーが入る」といった説も。
「確かに、主要スタッフが学会員で固められている番組、というのは存在します。しかし、単発のオファーがあったとしても、レギュラーに起用される、またブレークするのは、結局その人の実力次第。むしろ『あいつは学会員だ』とか、『学会タレントとつるんでいる』というイメージが先行することで、仕事が減る危険性の方が大きいですよ。お笑いタレントのHさんは、学会員ではないものの、共演者の顔ぶれから“信者認定”されていて、少々気の毒です」
最後に、「今後、自らの宗教を公表する芸能人は出てくるのか?」という点についても見解を聞いた。
「清水さんが出家するに至ったそもそものきっかけは、熱心な信者だったという家族の影響です。親という一番身近な理解者が信者であれば、洗脳もなにも、最初から“そちら側の人間”として育つ。私も似たような境遇でしたが、途中で『おかしい部分がある』と気付き、ある程度、客観的に学会を見るようになりました。しかし、特に若い女性であれば、親から受け継いだ宗教に、一切の疑いを持たなくても不思議ではありません。さまざまなデメリットを加味しても、何らかのきっかけで、自ら公言する芸能人は、今後も出てくると思いますよ」