1歳の姪を引き取って半年、別れの日に「ママー」と近づく姿を振り返らずに帰りました
こんにちは、ちかこです。一軒家で、妹から引き取った姪(1歳)と同世代の女性の3人暮らしをしています。
◎妹からの連絡でドス黒い感情がわいた
姪を引き取って半年強、この子が成人するまで面倒を見ていくことを覚悟したのは、いつだったろうか……幼稚園や小学校など、先のことを考え気合を入れていました。そんな中に妹から連絡があり、「快復に向かっている、姉さんには迷惑かけたけど、これから娘と2人で暮らしていく」という報告があった時は、心の中がざわめきました。
当時の心中を振り返ってみると、さまざまな思いが交錯していました。第一は妹が快復して本当によかったという思いです。そして矛盾した思い……人がようやく覚悟を決め、前に進もうとしている時に今さら……という感情も同時に抱えていました。あんなクズのような男と結婚して病んで、健康になったから娘と頑張っていく? 私を振り回すのもいい加減にしてよ、とドス黒い感情が強くなっていきます。でも……そんなことを言ってもしょうがないですし、それこそまさに今さらです。
姪と一緒に暮らした期間、私は数々の苦労をして成長しました。と、言いたいところですが、実感としては何も変わっていません。育児など一生関係ない世界だと確信していた私にとって、戸惑いと驚きの連続でした。夜泣きが治まらないときは、本当に勘弁して……勘弁してほしい、やめてよ、私が何したっていうの、言いたいことがあるなら私じゃなくてあなたのお母さんに言ってよ、と無茶なことばかり心の中で叫んでいました。
月並みですが育児は大変なことばかりじゃなくて、喜びもあります。少しずつ意思の疎通が取れるようになり、私の言うことがわかるようになってきます。ごみを片付けてと言うと、ちゃんとゴミ箱まで持っていってポイと捨てます。1歳児なんて何を言ってもわからない存在だと思い込んでいましたが、そうじゃなかった。それはカルチャーショックに近いものでした。
ただ、姪が私の言うことをわかっても、私は彼女の言うことがわかりません。彼女なりに一生懸命伝えようと努力しているのですが、本当にわからないのです。「チューチューチューチュー」と言い出した時に、絵本を出してきて「ほら鼠さんよ」と言うと、激しく首を振って違うと意思表示します。後に、「チューチュー」はジュースだと判明したときは、ミステリー小説の謎解きがわかったかのような爽快感がありました。