ジェームズ・キャメロン監督、「『タイタニック』のジャックは助かったのでは?」の質問にイラッ!
「つまり、君はマイナス2度の水の中に潜り続け、5~10分かけて、これをやり遂げなくてはならないんだよね。作業が終わって板の上に戻る頃には、君は死んでるよ。ということは、これはうまくいかないということだ」と断言し、「ジャックにとってのベストチョイスは、上半身を海から出して救助を待つことだった。死んでしまう前に、誰かが彼をボートか何かに引き揚げてくれることを祈るのが最良の選択肢だったのさ」とあらためて強調した。
なお、ジェームズはこの「Titanic Survival」に特別ゲストとして出演。メインキャスターの1人であるアダム・サヴェッジから「我々の検証では、2人とも生き延びることができたという結果が出たんです!」とドヤ顔で告げられると、一瞬にして不機嫌に。検証の内容を解説する別のメインキャスター、ジェイミー・R・ハイネマンの顔を怒りに満ちたような目でにらみつけながら聞いていた。そしてため息をつくと、「君たちは、わかってないね。台本に『ジャックは死ぬ』と書いてあれば、ジャックは死ななければならないんだ」「板はもう少し小さくするべきだったかもしれない。その点はしくじったと思うよ。でもジャックは沈み、死ななければならないんだ」と断固主張。アダムとジェイミーはその剣幕に押され、「反論できないよ」と意気消沈していた。
そんな『怪しい伝説』を振り返り、ジェームズは、「2人はおもしろい奴らだったよ。一緒に番組に出られて、とても楽しかった」と好意的にコメント。が、その直後、「でも、正直、くそまみれのうそつき野郎だったね」と冷たくディスったのだ。
実はジェームズ、サディスティックな完璧主義の監督として知られている。撮影現場に携帯電話を持ち込まれるのが大嫌いな彼は、釘を板などの材料に打ち込む工具、ネイルガンを持ち歩いており、携帯が鳴った途端、取り上げて壁に打ち付けてしまうと伝えられている。
また、出演者に対しても、ジェームズは容赦しないことで有名。『タイタニック』でローズを演じたケイトは、「凍り付くような水に入れられ、めちゃくちゃ寒い状況の中で長時間撮影をした」「『お願いだから死なせて』と思ったほど」と暴露。ジェームズと結婚していた『ターミネーター』の出演女優リンダ・ハミルトンは、彼との夫婦関係を「すべてにおいて最悪だった」と回想。自分の思い通りにしたがる冷酷な男なのだと示唆しているのだ。そんなジェームズだから「なぜ、いつまでも『ジャックは生きられたはず』と無意味な議論をするのか」という怒りと、サドな性格から、思わず「くそまみれのうそつき野郎」というひどい言葉が出てしまったのだろう。
今回のインタビューだが、ムッとしたのはこの『タイタニック』のジャックの話題のみで、あとはにこやかに対応していた様子。今年8月に『アバター』続編シリーズの撮影を開始することも発表し、ファンを大喜びさせている。