「今は“痛姫”と呼ばれてるけど」20~30代女性に聞く「実はあこがれていた歌姫」ランキング
1990年代後半からJ‐POP界ではカリスマ性を持った女性アーティストが続々登場し、いわゆる“歌姫”として一世を風靡した。思春期の頃はそんな歌姫たちに夢中になっていた、という女性も多いのではないだろうか。あるいは「ミーハーだと思われそうで口に出せなかった!」という人もいるかもしれない。そこで今回は、20~30代女性100名を対象に、「実はあこがれていた“歌姫”は?」というアンケートを実施した。(Sagooooワークス調べ/調査地域:全国/調査対象:20~30代女性/有効回答数:100)
第1位に輝いたのは宇多田ヒカルと安室奈美恵で、どちらも22票を獲得した。まず宇多田といえば、98年に「Automatic/time will tell」でデビューし、弱冠15歳にして社会現象を巻き起こすほどの大ブレーク。昨年9月には8年ぶりの新作フルアルバム『Fantôme』をヒットさせ、歌姫としての健在っぷりを見せつけたことが記憶に新しい。そんな宇多田にあこがれていたという女性からは、
「英語もペラペラしゃべれて歌もうまいので。テレビ番組に出ても面白いから」(30代/女性)
「おしゃれで、かわいくて、英語も流暢なところが魅力的に感じられて、あこがれていました。自分も英語が上手になりたいと思い、学生時代は英会話スクールに通っていました」(20代/女性)
「歌がうまくて、作詞作曲も自分でやっているところがすごい。さらに勉強もできて、英語ペラペラなところも尊敬しています」(30代/女性)
「低い歌声と英語の発音がキレイなところにあこがれます。型にはまらない価値観にも影響を受けました」(20代/女性)
など、その多才さを称賛する声が上がった。また「ほかにはない詞と曲、歌声ですぐに宇多田だとわかるところ」(20代/女性)「バックグラウンドがかっこいいし、ほかの歌手とは違ったメロディーにインパクトがあったから。前髪なしの黒髪ストレートをしばらく真似してた」(30代/女性)など、誰にもマネできない独自の楽曲を作り出す音楽的才能にも称賛の声が寄せられている。
同じく1位タイの安室は95年にソロデビュー。小室哲哉によるプロデュースのもと、「CAN YOU CELEBRATE?」をはじめ数々の大ヒット曲を生み出した。そんな安室に対しては、
「ルックスが綺麗だし、歌もうまくて昔から人気だからです」(20代/女性)
「脚がすらっとしていて、顔は小さく整っていて、清潔感もあり、歌唱力もあって、今でも活躍できているからです」(20代/女性)
「スタイルいいし、歌唱力も抜群! 綺麗だしファッションを真似してました」(30代/女性)
「顔がちっちゃくてスタイルがいいところとか、似合う服を着ているところがいいなと今も思っています。数年前にコートのモデルをしていて、着ていたコートがほしくなりました」(30代/女性)
と、ルックスやスタイルを絶賛する声が集まった。そして「今でもカリスマ性が半端ない。アムラーと呼ばれた世代で、細眉のロングヘアにミニスカートはいてました!」(30代/女性)「世代的にアムラーばっかりの頃に生まれたので。今でもキレイでかっこいい!」(20代/女性)「10代後半~20代前半の頃、アムラー全盛期で服装から何から真似していました」(30代/女性)と、“アムラー”という現象に代表されるようにそのカリスマ的な影響力を指摘する声も多い。
20票を集め、僅差で第3位になったのは浜崎あゆみ。元々女優として活動していたが、98年にアーティストとしてデビューした後には、「SEASONS」や「M」といったヒット曲を連発した。現在では、SNSで炎上している印象も強い浜崎だが、
「デビューしたときは本当にかわいくて、とても好きでした。ショートカットがとても似合っていて、よくその髪形を真似したことがあります」(30代/女性)
「世代的にぴったりだった。中学生時代の歌姫といえば、あゆ。当時はすごくかわいかった」(30代/女性)
「とにかく顔がかわいくて、小さくて、スタイルもあこがれだった。昔は声も高く、曲も共感できるものばかりだった」(30代/女性)
「かわいくて、スタイルがよくて、歌が上手で完璧でした!」(20代/女性)
など、「とにかくかわいかった」という声が目立つ。さらに、「かわいいし、最先端のオシャレを自分流に着こなして歌を歌っていたから」(20代/女性)「私が中学生の頃に人気が出始めた浜崎あゆみ。ファッションも歌も大好きで、あこがれがありました。グッズもたくさん集めてました」(30代/女性)「あの大きな目と、かわいらしい顔にあこがれていました。そしてファッションについてもカリスマ的存在でした」(20代/女性)と、ファッションリーダーとしての活躍を思い出す人も多いようだ。
続く第4位には、椎名林檎がランクインし、9票を獲得している。作詞作曲まで手掛ける、新時代の女性ミュージシャンとして98年にデビューし、「本能」や「罪と罰」などの楽曲で大ブレーク。かつては、アングラな雰囲気が強かった椎名だが、昨今は『NHK紅白歌合戦』の常連となり、国民的アーティストの1人に成長した。そんな椎名には、「20代の頃にバンドを組んでいて、よくコピーした。独特な歌詞の世界観やカリスマ性、個性的な歌声、色っぽいルックス……全てに魅了され、あこがれた」(30代/女性)「独自のスタイルを貫く姿勢や、生き方にあこがれていました。同じように自分の感性や感受性を大事にして生きるよう今も心掛けています」(30代/女性)など、その独創的な“椎名林檎ワールド”に惹かれたという声が上がっている。また、「歌声はもちろん、歌詞も10代後半~20代前半の時分には突き刺さるものがたくさんあり、CDを購入し通学・通勤中にもよく聞いていました」(30代/女性)「歌詞が素敵。日本語が持つ美しさを魅力的に聞かせてくれるところが好きです。自分に自信を持っている生き方も尊敬します」(30代/女性)と、文学的な歌詞に魅力を感じたという声も。
そのほか第5位は8票を集めたaikoで、「歌詞が本当に自分の内側から出た言葉という感じがしてよかった。あと普通にかわいい」(30代/女性)「いつもかわいい歌詞を書くし、オリジナリティがあって、どの曲も素敵だからです」(20代/女性)といった声が。また、第6位の倖田來未は7票を獲得しており、「見た目です。少し太っていた私は、倖田來未の痩せた体験談を聞いて、自分も痩せられると思いダイエットできました」(20代/女性)「昔太ってたのに頑張って痩せたり、一度低迷した時期もあったのにまた有名になったりと、すごいと思う」(20代/女性)といった声が集まった。
なお、「その他」票としては12票が集まり、安室と同じ小室ファミリーだった華原朋美や、少し世代が上のDREAMS COME TRUE・吉田美和の名前が挙がっている。
一言に歌姫といっても、アーティストによって個性は異なり、歌唱力やルックス、独自の世界観などさまざまな売りがあるようだ。とはいえ、これだけ多様な個性を持ったアーティストたちが、ほぼ同時期に登場し、トップの座を争っていたと考えると驚くしかない。時代を経ていっそう輝き続ける歌姫たちの活躍に期待したい。