カルチャー
お笑い芸人・ヒロシさんインタビュー(前編)

ネガティブ芸人ヒロシがすすめる「クリぼっち」の過ごし方

2016/12/23 15:00

■正月も普通にコンビニ弁当を食べて過ごすと、何のダメージもない

ネガティブに生きる。~ヒロシの自虐的幸福論』(大和書房)

――今週末はクリスマス、さらには年越しもまもなく。ひとりぼっちには、1年でもっとも試練の時がやってきました。どう乗り切ったらいいですか?

ヒロシ “それっぽさ”があるところを見ないことですね。本の中でも「明けても、めでたくない。」と書きましたが、何がめでたいんだ? 12月31日と1月1日は、別に何も変わらないんですよ。何も変わらない普通の日です。とはいえ、正月は1年で一番惨めさを感じる日です。年末年始になると、お笑い番組がたくさんあるでしょう。僕は、タレントなので、変にテレビを見たりすると、へこむ。「なんでみんな出てるのに、俺は出ていないんだ?」とか余計なことを考えちゃうので、見ない。正月も普通にコンビニ弁当を食べて過ごすと、何のダメージもなく、過ごせます。

――本当ですか?

ヒロシ 最初の頃は寂しさもありましたよ。バブルが終わったぐらいの頃、クリスマスに、ホテルを予約している男たちを見て、彼女がいていいなぁとか思って、眺めていましたけれど、さすがにそれを繰り返していると、普通の日だという認識が強くなっていきました。慣れるまでにちょっと時間はかかるかもしれません。

 でも、女性はまだ可能性があるからいいですよ。100人男がいて、「クリスマス一緒に過ごしてください」と言ったら、30~40人はOKが出ますよ。街で立っていてごらんなさいよ、絶対に声かけてきますから。

 男だったら、超イケメンでない限りゼロですからね。だって、ありえないじゃないですか。「クリスマスを一緒に過ごしてください」といきなり言ってくる男がいたら。気持ち悪いですよ。声をかけてくる男は、体目当てとかよからぬことがかもしれませんよ。でも、男はそれすらできないわけですから。女性の方が、俄然、有利ですよ。

――俄然、有利ですか(笑)。今年はクリスマスが土日なので、何かソロ活動をしてみるのは、どう思いますか?

ヒロシ だからね、何かしようと予定を考えた時点で、クリスマスや正月を意識しているので、それすら考えない。意識した時点で、屈辱感が生まれるわけじゃないですか。今年のクリスマスは土日なんだとか、カレンダーを見ていることがおかしい。俺、知らないですもん、そんなこと。ないものとして、過ごしてください。ただ、外には出ないほうがいい。
(上浦未来)

(後編につづく)

最終更新:2016/12/24 17:27
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