「関東連合」元最高幹部に聞く、芸能人が裏社会と深い関係になりやすい理由
――でも、女性芸能人の中には、関東連合と関係の深い男性と交際したり、結婚したりする人もいますが、それはどうしてなのでしょうか?
柴田 ヤクザが芸能人と仲良くするのは、連れていると格好がつくからです。お互いウィンウィンなんです。でも、海老蔵事件以降、関東連合というものが、リアリティーを持った犯罪集団として「準暴力団」と認定されて、芸能人は付き合うのを避けるようになりました。そこに残ったのが、関東連合でもない、そこにヒモづいてて商売をうまくやっている人たち。そんなに不良でもないんだけど、イキがった人たちが取って代わった。たとえば、相武紗季と結婚した小宮生也なんかは、そういう形で空いた穴にすっと入り込んだんです。
今は不良とそうでない人がボーダーレス化しちゃってますよね。入れ墨を入れるっていうのは、僕たちの時代は腹をくくるという意味があったけど、今はファッションになっている。チーマーが暴走族に取って代わって勃興してきた時代と同じで、ファッションとして不良みたいな見た目の人たちが、街の中で顔になっていくんじゃないですかね。僕もセンター街歩いていて、絡まれるんじゃないか、オヤジ狩りに遭うんじゃないかって怖かったですね(笑)。
柴田大輔(しばた・だいすけ)
東京都杉並区出身の元関東連合最高幹部。ITや芸能の分野で活動後、複数の企業の筆頭株主として投資と企業コンサルティングを主な仕事としてきた。警察当局からは関東連合の最大の資金源と目されてきた人物。これまで「工藤明男」のペンネームで活動してきた。著書に『いびつな絆 関東連合の真実』、『破戒の連鎖 いびつな絆が生まれた時代』(ともに宝島社、後に宝島SUGOI文庫で文庫化)、『酒鬼薔薇聖斗と関東連合~「絶歌」をサイコパスと性的サディズムから読み解く』(サイゾー)がある。現在は、執筆活動を中心にしながらスマホのアプリケーションゲームなどを開発・運営している。