コラム
"噂の女"神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第344回】

元NEWS・山下智久とジャニーズ事務所の“衝突”が示す、日本芸能界の「体質」

2016/12/07 21:00

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

「週刊女性」12月20日号(主婦と生活社)

 衆院本会議でIR法案(カジノ法案)がたった6時間ほどの審議で可決された。あまりに短い。ギャンブル依存や、利権問題などさまざまな指摘があり、あの「読売新聞」でさえ反対する法案だが、しかし独裁的安倍政権に慣らされた日本国民が政権の暴挙を暴挙と思わなくなっていることが怖い。

第344回(12/1~6発売号より)
1位「山下智久 決裂の危機を救ったジャニーさんのひと言! 『僕と契約しよう』」(「週刊女性」12月20日号)

2位「私たちの年金は4割カットされる!」(「週刊女性」12月20日号)
3位「松岡昌宏と女性セブンの不思議な関係」(「女性セブン」12月15日号)

 これまでも嵐の暴露本をヒットさせてきた「週刊女性」擁する主婦と生活社が、またしてもジャニーズ関連本を刊行する。それが今月9日に発売予定の『NEWS あの日のままで』だ。今から13年前、9人でデビューしたNEWSが、メンバーの脱退など現在までどんな軌跡を歩んできたか、“元スタッフ”証言を元にしてまとめたものらしい。

 そのさわりが、今週「週女」のトップ記事となっている。主人公は2011年に脱退した山Pこと山下智久だ。

 山Pは当時、主役を務めるドラマで、共演者の年下女優よりギャラが安いことを知り、“女帝”メリー喜多川副社長と激突、その危機を救ったのがジャニー喜多川社長だったというエピソードが紹介されている。しかし問題はその背景として語られる、ジャニーズ事務所とタレントの関係だ。

「ジャニーズ事務所の場合は紙の契約書なんて必要ない、っていう部分があるんですよね。契約書がなくてもタレントたちはついてくる、という自信と力」(記事内の元スタッフコメント)

 タレントとの契約書がない。だから事務所がピンハネし、タレントを安く使える――。確かに、これまでも海外メディアなどは日本の芸能事務所とタレントの関係を“奴隷労働”になぞらえる報道もあった。SMAP独立でもそうだし、のん(能年玲奈)の事務所独立騒動でも然りだ。

 タレントより事務所の力の方が、断然上。だから事務所に逆らうと干される。ハリウッドのような俳優組合なんて夢の夢。

 そうした実態が図らずも浮かび上がってくるが、その代表格・ジャニーズ事務所は契約書もないらしい。これはいくら何でもまずいでしょ。若者の夢を逆手に、やりたい放題。それがジャニーズ帝国、成功の秘訣の1つなのか。

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