MJの長男が、奇妙な仮面をつけられていた幼少期や児童性虐待疑惑について率直な思いを語る
このようなマイケルのネガティブ報道については、「ショックだったけどね」「でも無視してやり過ごすことを学んだ」と、大人らしい対応を見せた。また幼少期にマイケルと外出する際、常に奇妙なマスクやベールなどを頭からかぶっていたことについては、「パパはボクと話すとき、大人と会話するように話してくれた。マスクをかぶる理由も『パパと一緒でないときに、きみたちが好きなように過すためなんだ』ときちんと教えてくれた」とのことで、マイケルに伴われず外出する際には、誰にも正体を気づかれなかったそう。
そんな父の突然すぎる死を、習っていた柔術の精神を通して受け入れてきたというプリンスは、今では黒帯の腕前とのこと。「自分の人生の至る所にパパを組み入れていくことで、乗り越えていければと思っている。ボクの会社のロゴはパパをメタファーしたものだし、パパが教えくれたことに忠実でいようと頑張っているしね」とも告白。プリンスは今年初めにプロダクション会社「King’s Son Productions」を設立。会社名は「王の息子のプロダクション」という意味で、ロゴは王冠――と、確かにマイケルを強く意識したものとなっている。
ちなみに会社を立ち上げたいと思ったのは、父のドキュメンタリー映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』の製作を見学したことがきっかけになったそうで、「撮影現場ではたくさんの人と話をすることができて……照明担当者とかカメラマンのアシスタントとか。本当に、たくさんのことを学んだんだ」と、うれしそうに説明。
プリンスは私立高校で、演劇、俳優、サウンド・デザイン、セット制作などを学んだ後、昨年大学に進学。「King’s Son Productions」やマイケルの慈善団体「Heal The World基金」の関連組織に役立つように、大学では経営学を専攻しているそうだ。13年にエンターテインメント番組『Entertainment Tonight』のセレブ特派員や、米CW局の青春ドラマ『新ビバリーヒルズ青春白書』に出演したこともあるプリンスだが、長年の友人いわく「俳優にはあまり興味がなさそうだった」「いつも裏方に興味を持っていたからね」とのこと。
「正直、今は流れに身を任せているだけだね。ボクはまだ若いし、考えも変わるだろうし」「でも、父と離れることは絶対にあり得ない。あまりにも偉大な手本を示してくれたから。それが大変だとか、問題だってわけじゃないよ。ジャクソン家の名前を持つこと、彼の息子であることを、心から誇りに思っているんだからさ」という言葉でプリンスはインタビューを終えた。
このインタビュー記事はロサンゼルス・タイムズ電子版に3日掲載され、直後から「しっかりした青年に成長した」と反響を呼んでいる。金持ちでちやほやされる環境にありながらも、他人に振り回されることなく、自分のペースを崩さない姿に、多くの人が感心。今回プリンスがインタビューに応じたのは「King’s Son Productions」の今後の発展を期待してのことで、インスタグラムで同紙に対して感謝の言葉をつづっている。この投稿についても「真面目な人柄を感じることができる」と、好意的に捉えられている。
マイケルを亡くしたときにはまだ11歳で、その幼い行動が批判されたプリンスだが、19歳になり、自分の意思をはっきり伝えられる青年へと成長したことに驚いた人は多い。今後、彼がどんな道を選び、どのように活躍するのか、実に楽しみだ。