『紅白』総合司会“たけたん”ことNHK・武田真一アナが愛される、これだけの理由
大みそかに放送される『第67回NHK紅白歌合戦』の総合司会に抜てきされた、『NHKニュース7』メインキャスターとしておなじみの武田真一アナウンサー。
今回はSMAPの出場が現時点では見込めないこと、誰もが知るヒット曲がほぼないことなどから、「目玉のない紅白」とも言われていた。そんななか、思いがけない「NHK報道のエース」の登場に、ネット上には「この人なら安心して見られる」「つまらなそうだから見ない……と思ってたけど見ようかな」「今回は武田さんだけを楽しみに見たいと思います」などの歓喜の声があふれている。
この武田アナ、もともとネット上では「たけたん」「NHKの貴公子」という愛称で呼ばれており、ひそかに熱心なファンが多数いる人物。なぜこうも愛されるのか。
その理由にはまず、佇まいの清潔さや品の良さ、そしてNHKのベテランアナならではの滑舌や声の良さ、「確かなアナウンス技術」があるだろう。
加えて、災害や事件のニュースを読む機会が多いなか、いかなる状況でも慌てずうろたえず冷静沈着な「報道のエース」であるがゆえの安心感もある。日頃から自分の仕事を真摯に遂行し、「私」の部分を出さない。実に上品だ。
例えば、『第65回紅白歌合戦』(2014年)の際、前半終了時に日本エレキテル連合と嵐・大野智が登場し、ドタバタがあった直後に場面が切り替わり、ニュースで登場した武田アナは普段と表情もトーンもまったく変えずに仕事をまっとうしたことが、ネット上で称賛されていた。
しかし、仕事の能力値の高さ、プロの仕事ぶりということだけでは、ただ「かたいイメージ」になってしまうかもしれない。
武田アナの場合、ベースに「仕事ぶりに対する絶対的な信頼感」があるうえで、時折、ほんのちょっとだけ見せる「素」の部分がまた愛おしい。
熊本地震の際には、『NHKスペシャル』に出演した武田アナが、「熊本県は私のふるさとです」「胸が締め付けられます」と語り、熊本の人たちに向けてこんな温かい呼びかけを行っている。