次期大河『おんな城主 直虎』に暗雲? 柴咲コウ主演『氷の轍』の不振にNHK大慌て!?
昨年のNHK大河ドラマ『花燃ゆ』(井上真央主演)は全話平均12.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、大河史上ワーストタイとなる惨状だったが、今年の『真田丸』(堺雅人主演)は好調が続いている。第44話までの平均視聴率は16.9%で、地上波より2時間早く放送されているBSプレミアムでの視聴率も上々。この調子でいけば、2012年以降の大河ドラマの中で最高視聴率となるのは濃厚な情勢だ。
そんな中、来年放送予定の大河ドラマ『おんな城主 直虎』に暗雲が立ち込めているという。主役を務める柴咲コウが主演したスペシャルドラマ『氷の轍』(テレビ朝日系/11月5日放送)が9.8%と、2ケタにも乗らない不振に終わったのだ。
同ドラマは、大阪・ABCの創立65周年記念として制作されたもので、直木賞作家の桜木紫乃氏が、このドラマのために執筆した同名小説が原作となる。主人公の大門真由(柴咲)は北海道警釧路中央本部の新人刑事で、生面目で仲間と打ち解けられない性格から、「剣道の防具をつけた女」といわれている。母親はおらず、唯一の肉親である元刑事の父親・史郎(塩見三省)も余命がわずか。そして真由の教育係である警部補・片桐周平(沢村一樹)は、かつてその史郎から薫陶を受けた1人であり、真由の生い立ちも知っている。そんな真由と片桐が、釧路で起きた2つの殺人事件の捜査にあたる……という展開だった。
キャストは、柴咲、沢村、塩見のほか、岸部一徳、余貴美子、宮本信子、嶋田久作らで、実力派俳優陣が勢揃いした布陣といえるだろう。
同時間帯の他局では、土曜プレミアム『中居正広のプロ野球珍プレー好プレー大賞2016』(フジテレビ系)が12.1%でトップ。そのほか『THE LAST COP/ラストコップ』(日本テレビ系)が7.6%、『嵐にしやがれ』(同)が8.6%。『世界ふしぎ発見!』(TBS系)が9.1%、『新・情報7daysニュースキャスター』(同)が10.9%。テレビ東京『出没!アド街ック天国』が8.2%、NHK総合『NHKスペシャル』が8.0%となった。『氷の轍』は午後9時台では2位、10時台では3位を記録し、順位としては悪くはないが、強力な裏番組はなかっただけに、1ケタ台は物足りない数字である。
「NHKとしては、『花燃ゆ』と同じ轍は踏みたくない。来年の『直虎』にも『真田丸』同様、15%超の視聴率を期待しているでしょう。昨年1月期に柴咲が主演した『○○妻』(日本テレビ系)は全話平均14.3%と高視聴率だっただけに、テレ朝も今回は期待していたはず。『氷の轍』が1ケタに終わったことで、柴咲の潜在視聴率に疑問符が付き、NHKも慌てているのではないでしょうか」(芸能ライター)
柴咲に同情すべきは、テレ朝が『氷の轍』の番宣を熱心にしなかったため、このドラマの放送自体を知らない視聴者が多かった点だろう。果たして、柴咲は周囲の不安を払拭し、『直虎』を高視聴率に導けるのだろうか?
(田中七男)