カルチャー
『妖怪男ウォッチ』著者・ぱぷりこさんインタビュー

「まず自分の理想と現実を知るべき!」妖怪男ウォッチャー、ぱぷりこが語る、幸せになる恋愛術

2016/10/09 16:00

■理想の相手の条件を3つすぐに出せない人は、結婚できない

――20代前半の恋愛とアラサーの恋愛に、違いは結構ありますか?

ぱぷりこ 若い時は、相手に「なりたい自分像」を見ますよね。「自分はこうありたい」という理想があって、「この人と付き合えば、近づけるんじゃないかな」という形での恋愛で、私はこれを「スキル恋愛」と呼んでいます。そのスキルや能力を身につけた自分に、恋をしてるんですよね。相手を見ているようで見ていない。顔に惚れるのも同じだと思います。相手と自分との相性を見ていない。「イケメンの彼女という、うらやましがられるポジションにいる自分」に恋をしていることも多い。

 そうすると、やっぱり引くんですよ、妖怪男を。自分との相性を考えていないし、相手のことを見ていないから、当然といえば当然です。若い時はどうしても、こういう恋愛が多いと思います。「若いから、まだ先がある」といって失敗をあまり反省しないのも、よくある話。

 アラサーになると「結婚」というプレッシャーが出てくるところが、20代前半と大きく異なるところだと思います。魔窟コースを歩いてきた子たちは「そろそろヤバい、なんで失敗するんだろう」と内省モードに入る人が多くなりますね。これまで恋愛経験が少ない女子も「結婚プレッシャー」により、「恋愛に飛び込んでみなくちゃ」と行動しだします。「失敗するコスト」がアラサーになると高くなるので、よくも悪くも時間と効率を重視しだすのが、アラサー恋愛の特徴ではないでしょうか。

 恋愛ご無沙汰のアラサーの人がいきなり婚活をし始めると、「顔で選ぶ恋」「スキルで選ぶ恋」にアラサーでぶち当たることになる。お焚き上げ相談で「恋愛初心者が婚活を始めたら、イケメン・美女しか好きになれない」というものが何件かきました。

 だから早めに、20代でいろいろな恋愛をして、いろいろなタイプの人を見る中で、スキル恋愛やイケメンに恋をするという予防接種は打っておいたほうがいいのかなと思います。

――結婚を意識しだした時に、相手はどう選べばいいですか?

ぱぷりこ 結局「どんな相手がいいかは、人による」ので、自分の理想を知るしかないと思います。理想を知らないと、相手は選べない。ハイスペな男と結婚して専業主婦がいいと思っている子もいれば、そういうのが合わない子もいる。ただ、なんとなくそういう結婚が幸せな結婚だと思い込んでいて、いざ結婚してみたら全然楽しくなかったという子も、たくさん見てきました。

 よく、結婚相談所のプロは「理想の相手の条件を3つすぐに言えない人は、成婚が難しい」と言いますが、私もまったくその通りだと思います。なぜなら、自分の頭で考えていないからです。条件は出そうと思えば無限に出せますが、それに合致する人などいません。ファンタジーです。なので、「自分が最も大事にしていること」の優先順位をつけ、3つにまで絞るぐらい考えないと「こんなはずじゃなかったのに!」という結婚になることが多いです。

 恋愛も結婚も、「まず自分の現実と理想を知る」「相手の性格や自分との相性をきちんと知る」ということが重要だと思います。
(田村はるか)

ぱぷりこ
ラブ魔窟で出会った妖怪男女を記録供養するアラサーOL。女を不幸にする男=妖怪男を徹底的に分析して供養するブログ「妖怪男ウォッチ」が人気を集めている。ツイッター 

最終更新:2016/10/09 16:00
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