「AneCan」苦渋の決断、「モテ系はもういらない」! しかし成仏できぬ“愛され”精神
12月号をもって休刊が発表された「AneCan」(小学館)。この号を入れて残り3号になりますね。寂しい限りです。巻末にある「AneCan読者の皆さんへ」は、今年3月に編集長が変わってからできた、編集長からのメッセージコーナーです。編集長は、今はない「“志のある”雑誌」と出会ったことが、ファッション誌編集という仕事に就く「人生の転機」になったこと、そして、おしゃれに自信がない読者にも「なにかしら役に立てる雑誌でありたい」と思い「AneCan」を作っていると語っていました。残すところあと3回の当コーナーで伝えたかったのは、「志があろうとなかろうと、消える時は消える」ってこと……?
<トピックス>
◎私たちが“きれい”のためにしてること。
◎僕たちが「きれいめ彼女」を選んだ理由
◎「出会える系」と噂の習い事に、潜入してみた!
■迅速すぎる前言撤回
おしゃれに自信がない読者に向けた、「自信をもてる“きれいめ服”で生きていく」の大特集。しかし、ファッション特集にもかかわらず、初っ端からそれ以外の話が16ページも! 「私たちが“きれい”のためにしてること」「作って、食べて、きちんと暮らす“きれいな私”の24時間」という企画が幅を利かせ、本題まで遠いんですけど!
「私たちが“きれい”のためにしてること」では、部屋に花を飾るとか、家族との時間を大切にするなどありふれた言葉が並ぶ中、発見。「この人だ!と思えるパートナーに愛される女性でいる」ですって! 先月号で「愛されるより、“愛する女”が最強です!」と熱心に丁寧にアネサーへ説いていたのに、この手のひら返し。三つ子の魂百まで、「AneCan」の「愛されたい!!」精神は早晩供養できるものじゃないってことね! でも、この一言がないと、「日経WOMAN」(日経BP社)あたりからネタ引っ張ってきたみたいな企画に終わってたので、安心しましたよ。
お次に「作って、食べて、きちんと暮らす“きれいな私”の24時間」では、簡単に作れる自分ごはん、女子飲みごはん、彼に作るごはんなどが紹介されてます。モデルは森絵里香さんなんですが、これも他誌にありそうな内容で「AneCan」感がない! 専属モデルが出てることで、なんとか「AneCan」の体裁を保っている印象です。残り3号となったのに、まだ迷走しているのでしょうか。