好き勝手な“大女優”アンジーと中庸すぎるブラピ!? 夫婦の不和を描く共演映画『白い帽子の女』
MC 宣伝でいっぱい写真が届くんですけど、どれを見ても本当に絵になると言うか、やっぱりすごいなと思いましたね。改めて普通の女優さんとは違うオーラがやっぱりある感じがしました。
湯山 アンジーもですが、ブラピも稀有な俳優ですよね。私どうも三浦友和に思えるんだよね。学校の時にクラスで一番モテる子の感じ。全米の高校で一番チョコレートをもらう子を 全部足して割るとブラピになる、みたいな。なんか本当に片寄らず中正、中庸の中庸なんですよね。作家の役ですけど、本当にこういう人いるよね、みたいな。深いところまで降りていけない中庸の人。ブラピに個性がないからこそ、女には理解できない一般的な男のイメージに消化されているのがいい。この人がもうちょっと繊細モードだったら違う方向にいくと思うんですが。
MC ブラピってマスコミの試写でもすごい優しいんですよね。映画の中でも、理解できないんだけど全部受け止めてあげる、みたいな。それがすごく素敵だったと言うか、私生活でも重なるじゃないですか。アンジーは好き勝手にこういう映画を撮るし、イギリスの大学の客員教授にも決まったみたいですからね。ブラピはやりたいことをやっている妻を優しくサポートをしていますよね。
湯山 男の人には珍しく安定している人だよね。普通、男って安定しないじゃない? でも、プラピは安定しているから、なんか落ち着くと言うか、女子的には面倒くさくない感じがします。
MC 今回の映画でいい感じにそれが出ていますよね。メイキング映像でアンジーがブラピに、「それさっきもやったわよ。違うわよ」って言われているシーンとかもあって、ブラピが「あーごめん」みたいな。夫婦関係が垣間見られるというか、2人ってそんな感じなんだって思いました(笑)。
では、最後に湯山さんが考える映画の見どころについて教えてください。
湯山 女優の顔でどこまでいけるか、スターの演技ですよね。“スターのイメージがある女優”の演技というものが、どこまでいけるのかこの映画の見どころではないでしょうか。
夫婦として最後の共演になるかもしれない『白い帽子の女』。奇しくも2人の不和を予見させるような(?)物語だが、プライベート映像を含む特別映像では、ベッドの上で笑い合ったり、変顔をしたりと仲睦まじい2人の様子が収められている。映画の撮影からおよそ2年、「圧倒的なファムファタール、アンジー」と「中庸なブラピ」の関係にどんな変化があったのだろうか……。
(末吉陽子)
『白い帽子の女』公開中
監督・脚本・製作:アンジェリーナ・ジョリー・ピット
製作・ブラッド・ピット 撮影:クリスティアン・ベルガー 音楽:ガブリエル・ヤレド
出演:ブラッド・ピット、アンジェリーナ・ジョリー・ピット、メラニー・ロラン、メルヴィル・プポー、ニエル・アレストリュプ、リシャール・ボーランジェ
2015年/アメリカ/122分/配給:ビターズ・エンド、パルコ R15+
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