1%台低迷のフジ『みんなのニュース』縮小へ! 結局「名作ドラマ再放送」の大迷走
視聴率不振のフジテレビが、またまた迷走ぶりを見せている。9月5日に10月改編発表会を開催したフジは、4月改編の目玉だった“15時間生放送”を取りやめ、低迷する『みんなのニュース』(月~金曜午後3時50分~7時)の枠を1時間縮小し、午後4時50分開始とすることを決めた。その代わりに、新たに『メディアミックスα』(月~金曜午後3時50分~4時50分)を放送する。
フジによると、『メディアミックスα』の番組内容は固定化せず、地上波、BS、CS、配信の4つのメディアと連動した新しいコンテンツにトライし、名作ドラマの再放送や、視聴者に迅速に伝えなければならない案件が発生した場合は、ライブの報道番組に切り替えるという。
4月改編でフジは長寿番組の『ライオンのごきげんよう』と昼ドラを打ち切り、『バイキング』と『直撃LIVE グッディ!』の枠を拡大。午前4時放送開始の『めざましテレビ アクア』から『みんなのニュース』が終了する午後7時までの15時間生放送を売りにしてきたが、わずか半年で挫折してしまった。
15時間生放送をやってみたのはいいものの、『グッディ!』同様、フジを苦しめたのが『みんなのニュース』の不振だ。フジは2015年4月改編で、長年にわたり続いてきた安藤優子の『FNNスーパーニュース』を打ち切って、『みんなのニュース』に大リニューアル。MCには14年9月末から『スーパーニュース』のサブキャスターを務めていた“ショーパン”こと生野陽子アナのほか、椿原慶子アナ、伊藤利尋アナが起用された。
当時の生野アナは、“カトパン”こと加藤綾子アナに次ぐ同局の人気ナンバー2女子アナ。また、伊藤アナも情報番組やバラエティ番組などに多数出演し、好感度が高く、事実上のエースだった。つまり、生野アナと伊藤アナの人気を当て込んだ人選だったわけだが、あいにく2人ともバラエティ色が強く、同局のもくろみ通りに事は運ばなかったようだ。
『みんなのニュース』は午後4時台に、視聴率1%台を記録する日があるほどの不振で生野アナ、伊藤アナともに、いつしか人気は下降。毎年12月に発表される「好きなアナウンサーランキング」(オリコン調べ)では2人とも常に上位にランクインしていたが、15年12月の調査ではベスト10圏外に消えたほどである。
「『みんなのニュース』は、高視聴率の『news every.』(日本テレビ系)にまったく歯が立たず、わずか1年半で枠縮小。15年3月まで、フジは午後2時から4時50分まで、『ドラマチックα』と題して、ドラマの再放送をしていましたが、視聴率は3%程度取っていました。つまり『みんなのニュース』第1部より、数字はまだマシだったのです。フジでは、新番組『メディアミックスα』の具体的な内容について言及していませんが、いろいろ試したところで、最終的にはドラマの再放送だけに落ち着くような気がします。それなら、なんといっても制作費も手間もかかりませんし、そこそこの視聴率は取れますから」(テレビ関係者)
何をやっても、空回りでうまくいかない今のフジ。今後も、その迷走ぶりは続いていくのだろうか……?
(森田英雄)