カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「AneCan」7月号

「AneCan」がネタ切れに? 蛯原&高垣卒業でジワリと異変、押切もえには大異変?

2016/08/01 17:00
「AneCan」(小学館)8月号

 蛯原友里さん、高垣麗子さんが卒業した新生「AneCan」(小学館)が、今月8月号より始動です。さてさて、どの方を前面に出してくるのか楽しみにしていたのですが、誰か1人をゴリ押しする雰囲気はまったくナシ。カバーは有村実樹さん、葛岡碧さん、大石参月さんの3人体制です。どちらかというと、モデルというよりも「キレイなおねえさん」的な、オーラや存在感に欠けるトリオ……。これでいいのか!? 「真夏の“きれいめ”ニッポン代表!」の大特集も、この3人を軸に「有村実樹×サマーモノトーン」「葛岡碧×きれい系アースカラー」「大石参月×オトナ見えワンピース」と展開するなど、新御三家を築こうとしている感(というよりリスク分散?)、見え見えであります。今後この3人の中から前線に飛び出してくる方がいるのか、はたまた下克上が起きるのか、それ以前に雑誌は存続できるのか……気になります。
 
 そして、旧御三家の残された1人、押切さんはといえば、カバーどころか、中身でもあまりお姿を拝見できず。これまで著名人との対談や得意の絵画・ワイン・本などを語る場だった「連載・押切美道」も、特別編として「もえwith憧れブランドの新作バッグ おしゃれな関係(はあと)」というただのファッションページになっているし! 今後ゆっくりフェイドアウトしてしまうのでしょうか!? たしか真山景子さんがそうだったなぁ。そういえば、いくつかの連載がそれぞれ今回で最終回を迎えるので、来月からいろいろ「AneCan」が変わりそうです。果たして押切さんの連載は?

<トピックス>
◎毎日“着やせ”を叶える2週間コーディネート
◎“オフショル”は夏のユニフォーム
◎横澤夏子がナビゲートするわよ!最新!私たちのスマホ事情2016

■白Tよりも白ワンピ着たいでしょ?
 厚みはいつもと同じでも、読み物企画が満載な今月号。ファッションページも文字量多めの“読ませる系”です。まずは、「全377名の“きれいめ”白T SNAP×SNAP」を見ていきましょう! 東京、大阪、福岡でスナップした読者の白Tファション紹介、専属モデルの“白T私服”紹介、そしてスタイリストが選んだプチプラ白Tベスト5あり、白Tに似合うアクセサリー指南あり、ヘアスタイル指南あり……まだまだ続きますが、白T+αでこんなに企画を量産したことにビックリです。それらページを見たところで「モデルさんって、やっぱダントツにスタイルいいわ~」という感想しか持てない筆者。

というか、コンサバファション誌の「AneCan」で白Tを紹介することの難しさの方が沁みました。オシャレな服装よりも、男からの「モテ」とSNSでの「いいね!」に重きを置くのがアネサーですから、いくら世間でカジュアル・こなれブームだといわれても、心に響かないのでは? 誌面でも「クルーネックTは女らしさを盛るキャンバスです」とか「色&柄を足して華やかに」などと白Tでも女っぽく華やかになれるよ~! と訴えていますが、それよりもマスコミ男子あたりの「白Tの女の子、大好き!」という意見と、インスタで「いいね!」つきまくりコーデを紹介した方が効果的だと思ってしまいました!

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