「悲しいカニエ」「ハリー、なにも舐めないで」!? ファンもアンチも大騒ぎした、ゴシップ系ハッシュタグ
■#HarryDontLickAnything
世界中に信者のような熱狂的ファン「ダイレクショナーズ」を持つ、ボーイズバンド「ワン・ダイレクション」。ダイレクショナーズは妄想・暴走することでも知られており、妄想から生まれたハッシュタグを作って身内で大盛り上がりしては、トレンド入りさせている。
そんな「ダイレクショナーズ」が、2014年7月、ドキッとするようなハッシュタグをトレンド入りさせた。事の発端は、メンバーのハリー・スタイルズが、「アタシを舐めたかったらリツイートして」という説明文が付けられた女性器の写真に、「いいね!」を押したこと。ハリーが、ポルノ写真のツイートを「いいね!」に入れたのは5月。彼のTwitterアカウントの「いいね!」には、当時23個のツイートしか入っていなかったため、ファンに目ざとく発見されてしまったのだ。ショックを受けたファンは、「#HarryDontLickAnything(ハリー、なにも舐めないで)」というハッシュタグを付け、「ハリーの目に留まらせよう!」とトレンド入りを目指し、ツイートを開始。
ハッシュタグは一瞬にしてトレンド入りし、ハリーは「いいね!」から問題のツイートを削除。ファンは、「ハッキングされたのよ」「友人がジョークでやったのよ」とハリーを信じつつ、「でも、舐めないで」と、しばらく「#HarryDontLickAnything」を使いまくっていた。
■#MeekBeLike
10年にデビューアルバム『Dreams and Nightmares』をリリースし、そこそこ売れるようになったものの、女性ラッパーのニッキー・ミナージュと付き合い始めてから、「ニッキーの付属品」のような目で見られるようになってしまったラッパーのミーク・ミル。現在、保護観察中の彼は、ケンカっ早い男としても知られている。
そんな彼は昨年7月に、ニッキーと頻繁にコラボしている歌手ドレイクに噛み付いた。ドレイクは業界からも世間からも女性アーティストたちからも好かれている、旬のアーティスト。ミークは自身の新作アルバムにフィーチャリングしてもらったのに、そのアルバムを宣伝してくれないと逆ギレ。「ドレイクってさ、自分のライムを書いてないんだぜ!」と唐突に暴露。「ゴーストライターの仕事だってわかってたなら、あの曲はアルバムから外してた」とまで言い出し、ドレイクをディスりまくった。
しかし、世間は「ニッキーのヒモがなにか騒いでる」程度にしか受け取らず。「ミークは、ドレイクがゴーストライター使ってるって言ってるんだって?」「あぁ、そう言ってるよね」という流れから、「#MeekBeLike(ミークは~と言ってる)」というハッシュタグが誕生。Twitter上はたちまち、「ミークは、オバマは自分で演説原稿を書いてないんだぜって言ってる」「ミークは、ドレイクの髭は本物じゃないって言ってる。ゴーストライターが描いたって言ってる」「ミークは、ブルー・アイビー(※ビヨンセの娘)は青人じゃない、黒人だって言ってる」と、「#MeekBeLike」をつけたツイートであふれ返り、あっという間にトレンド入りを果たした。
■#DeportBieber #FreeJustinBieber
アルバムを出せば世界的大ヒットとなり、「もうファンとは写真撮影しないよっ」と宣言しても一向にファンが減らない、カナダ人歌手のジャスティン・ビーバー。しかし、アメリカでは、彼の生意気な態度に怒っている人がとても多い。
14年、ジャスティンが遅い反抗期を迎えた。セレーナ・ゴメスと別れたことがきっかけで、売れない駆け出しの黒人ラッパーたちとつるみ、悪事を働くように。女手一つで育ててくれた母親のアドバイスは無視し、金と女目当てで寄って来た父親と遊びまくり。この様子を苦々しく見守ってきたアメリカ人は、1月に彼が飲酒運転容疑で逮捕された際、警察署で撮影されたマグショットを見て怒りを炸裂。反省の色など見せず、まるでブロマイド撮影かのように、ニカッと笑っていたからだ。
マグショットが公開された瞬間から、Twitterは「#DeportBieber(ビーバーを強制送還させろ)」というハッシュタグを付けた怒りのツイートで埋まりだした。マグショットを使ったコラージュ画像と共にツイートするアンチが多く「#DeportBieber」はすぐさまトレンド入り。同時に「#FreeJustinBieber(ジャスティンを解放して)」というハッシュタグまでトレンドに入った。ビリーバーと呼ばれる熱狂的ファンたちが、「ジャスティンはなにも悪くない。まだ19なんだよ!」「マグショットを見て笑うなんて! こんな状況でも髪形が完璧なのが素晴らしいわ」とジャスティンをかばい始めたのだ。
ホワイトハウスのオンライン署名サイトでも「#DeportBieber」を使った「ジャスティンの国外追放を求める」署名活動が繰り広げられ、なんと1週間で10万人以上が賛同。ジャスティンは国外退去処分にはならなかったが、「全米一の嫌われ者」であることを、あらためて証明する形となった。