「全てを終わりにしないと……」、プリンスの遺書らしきメモが見つかったと米メディアが報道
今年4月21日、ミネソタ州の自宅兼スタジオ「ペイズリー・パーク」のエレベーター内で死亡しているのが発見されたプリンス。現場から処方された鎮痛剤オピオイドが発見され、「プリンスは、長年、激しいダンスを踊ってきた結果、股関節を損傷し、痛み止めを飲んでいた」と報じられた。痛みに苦しんだが、敬虔な「エホバの証人」の信者だった彼は、輸血を受けられないため手術は拒否。強い鎮痛剤でごまかしてきたという。
警察は、自殺や殺人の線は薄いとしながらも司法解剖を行い、今月2日に、プリンスの死因は「鎮痛剤フェンタニルの過剰摂取(OD)による中毒死」「故人が自ら摂取したものだが、自殺ではなく不慮の死」と断定したことを発表。「エホバの証人」では自殺をご法度としているため、「プリンスの死因は不慮のものだったのだ」と世間は納得した。
しかし、ここにきて、プリンスが自殺をほのめかすメモが発見されたという情報が流れ出したのだ。
大手ゴシップ誌「In Touch」最新号は、プリンスの友人から得た話として、彼が殴り書きのメモを残していたと報道。「どうにかして痛みを止めたい。全てを終わりにしないと、痛みが止まらなくても。もう去る時が来たんだよ。こんなに早く逝くつもりはなかったけれど……今、逝くつもりはなかったのだけど。Love、Love、Love」と書かれていたそうだ。情報筋によると、この遺言のようなメモは、フェンタニルを大量に飲む直前に書かれたものである可能性が高いそうで、「プリンスのスタッフが、ノートや紙が散乱している場所から発見した」とのこと。このメモを、「In Touch」は「あまりにも痛みがひどかったため、最終的には中毒死するほどの大量の薬を飲むことになるだろうという、プリンスの告白文であり、遺書と推測される」と伝えた。
メモを発見したスタッフは、警察の目に触れる前に隠し、世間にも流出させないと心に決めたとのこと。「プリンスは私生活を公にするのを嫌っていた。彼は、最高のポップスターとして、みんなの記憶の中で生きていきたかったんだ。音楽を通して、愛と幸せを伝えるアーティストとしてね。自殺するような人間としてではなく」という理由で、メモを公開する可能性は限りなく低く、そのために報道の信ぴょう性を疑う声も上がっている。
「In Touch」が報じる直前、近年プリンスのもとで働いていた歌手ジュディス・ヒルのインタビュー記事を、米紙「ニューヨーク・タイムズ」が掲載した。彼女は、マイケル・ジャクソンが亡くなる直前にも一緒に仕事をしていた実力派で、プリンスも彼女の才能を認め、デビューアルバムをプロデュースしたり、自分のコンサートの前座を務めさせるなど、目をかけてきた。プリンスが亡くなる6日前に、アトランタからミネソタの自宅へと帰るプライベート・ジェット機内で体調を悪化させき、イリノイに緊急着陸し救急搬送された時も、ジュディスはプリンスのそばにいた。この時、プリンス側は「インフルエンザをこじらせたため」と発表したが、後に鎮痛剤の過剰摂取で意識を失っていたことが明らかになっている。