西内まりや、MAXら芸能人が受刑者を支援 再犯を防ぐために必要なこととは?
■更生支援が再犯防止に
富山刑務所の御神輿
初日の3日には展示会のオープニングセレモニーが開催され、歌手で俳優の杉良太郎のほか石田純一、MAXの3人、刑務所の慰問を続けている落語家の桂才賀、歌手のペペ、そして特別ゲストとして西内まりやが出席、テープカットを行った。
長年にわたり受刑者の更生の支援に携わってきた杉は、法務省から「特別矯正監」に任命されており、石田らも昨年から受刑者の更生を支援する「矯正支援官」を委嘱されている。
なぜたくさんの著名人が刑務所関連のイベントに集まるのか? それは、杉が犯罪者の更生への理解を呼びかけてきたからだという。
警察庁の『犯罪白書』によると、犯罪は全体的に減少傾向が続いており、2015年の1年間で全国の警察が認知した刑法犯は約110万件と戦後最少を記録し、殺人や窃盗も過去最少となっている。
だが、その一方で、少年を中心に再犯をする者が増えている。ひとたび「前科者」や「ムショ帰り」となれば、不況もあってなかなか就職はできず、居場所がなくなって再び罪を犯してしまう。出所後の生活のためには、仕事と、やりがいが不可欠なのだ。
セレモニーであいさつした杉は、刑務作業を通じた「やりがい」の大切さを強調、「『一村一品運動』(町や村が特産品を育てることにより、地域活性化を図る運動)のような、刑務所ごとの特別な作業品を作ってほしい」と提案した。また、「施設内で受刑者がいろいろな資格を取れれば、(出所後の生活が安定するので)再犯防止につながる。こうしたことで、少しでも再犯を減らしたい」と話した。
MAXと西内には、報道陣から、同じ事務所の平愛梨の「アモーレ愛」に関する質問が集中していたが、今回はゲストだった西内は「自分も矯正支援官になりたい」と官服姿でニッコリしていた。
また、30年以上にわたる慰問の実績を誇る桂才賀は、サイゾーウーマンのインタビューに応じ、「私たち矯正支援官は、全国の刑事収容施設を回り、芸や講話で収容者の皆さんを支援するのが仕事です。でも、単に笑わせるだけじゃありませんよ。『なぜ自分はここ(刑務所)にいるのか?』と考えていただいて、反省し、更生していただきたいと思っているんです」とコメント。更生支援は奥が深そうだ。
この展示即売会は科学技術館で毎年6月に行われているほか、全国の刑務所でも開催されているので、ぜひチェックを。また、作業品のうち、一部の商品は、ネットでも購入が可能だ。
ちなみに西内も自身のツイッターで「平めん」を購入したことを報告、さっそく食べて「おいしかった」とつぶやいていた。
いずれも市価の半額か、それに近い価格で販売されており、かわいい物もお買い得だったりするので、一度、足を運んでみては?
(蒼山しのぶ)