「握手会という収入源なくせない」冨田真由さん刺傷事件、アイドル芸能プロの悲痛な本音
21日、東京・小金井市で、女優・シンガーソングライターの冨田真由さんが、男性から刃物で複数回刺され、重症を負うという事件が発生した。冨田さんはかつて「シークレットガールズ」というアイドルグループに所属し、事件発生当初、各マスコミに「アイドル」と報道されたことも影響してか、翌日以降は、ほかのアイドルグループのイベントが中止になるなど、業界全体に波紋が広がっているが、芸能プロ関係者は今回の事件をどのように見ているのだろうか?
逮捕された岩埼友宏容疑者は、同市のライブハウスで予定されていたイベントに参加するはずだった冨田さんを尾行し、会場入口で凶行に及んだという。
「岩埼容疑者については、以前から冨田さんのライブに足を運び、SNSでも異様な執着をみせていたことなどが報じられています。警察の取り調べでも、犯行理由について、冨田さんにプレゼントした腕時計を送り返され、そのことを問いただしたくて接触したが、曖昧な返事をされたのでカッとなって刺したと話しています」(スポーツ紙記者)
事件翌日の22日、Zepp DiverCity Tokyoでアイドルやアニソン歌手が出演する「@JAM 2016」が開催されたが、終演後に予定されていた握手会やお渡し会など、アーティストとファンが直接触れ合うイベントは相次いで中止が発表された。
「ネット上では、冨田さんから相談を受けていたにもかかわらず事件を防げなかった警察への批判が噴出していますが、芸能事務所側もイベントにおける安全対策を見直さなければならない事態になったことに変わりありません。特にファンと近くで接する機会の多いタレントの所属する事務所はなおさらです」(同)
冨田さんは現在、事務所に所属しておらず、フリーで活動を行っていたという。
「岩埼容疑者は会場の最寄り駅から尾行したと供述しており、冨田さんに対して『なぜ危ないとわかりながら、1人で行動していたんだ?』といった声も出ていますが、フリーのタレントであれば、警察に相談する以上の対策は難しいんです。事務所所属のタレントがストーカー被害にあった場合、イベント警備の強化など対策が行えるものの、フリーの場合は送り迎えさえつかないのが現状。また事務所であれば、速やかに弁護士を通して警察に相談するんですが、おそらく警察側も、弁護士と個人とでは、前者の方の対策を優先させるのではないでしょうか。あえてフリーでの活動を選ぶタレントも増えている現在の業界の風潮は、今後変わっていくかもしれませんね」(芸能プロマネジャー)
今回の事件を契機に、「握手会などのイベントが減少するのではないか?」という指摘もネット上に出ているが、「正直なところ、貴重な収入源であるため、今後もなくすことはできないです。ファンにとっても、タレントと直接触れ合える機会であるため、イベントをなくすことは難しいと思います」(同)。
関係者の間にも大きな波紋を広げている今回の事件だが、こうした悲劇が繰り返されないことを心から願うばかりだ。
※冨田真由Twitterより