KAT-TUN・上田竜也に期待する、ジャニーズで枯渇状態の「不良枠」の成長
今回ツッコませていただくのは、ジャニーズで現在、絶滅寸前の危機に瀕している(?)&「逸材」の登場を切望されている枠。それは「心優しき不良」である。
枠の喪失の一番大きなきっかけは、かつてデビューと同時に爆発的人気を得たKAT‐TUNが、徐々にメンバーが減り、とうとう「充電期間」に入ってしまったこと。また、本来はその枠を引き継ぐ存在だったかもしれないギラギラ不良系のKis‐My‐Ft2が、「舞祭組」押しによるイメージの変化、さらに、SMAP独立騒動の余波でマネジメントが代わった流れから、露出低下気味になっていることもある。
授業中は机に突っ伏して寝ていて、赤点ばかりで、不愛想で不器用でケンカっぱやくて、ちょっとおバカで、それでいて雨に濡れる子犬にこっそり傘を差してあげるようなタイプが好きな女性というのは、いつの時代にもいる。
そういったキャラの枯渇状態と、世の中の需要をあらためて感じたのが、KAT‐TUN・上田竜也と、Hey!Say!JUMPの高木雄也への注目度だ。
両者ともに、世間的な知名度やテレビでの露出度は、グループ内の他メンバーに比べて高くない。にもかかわらず、このところ、バラエティ番組に出るたびに、その名前がTwitterのトレンドに登場し、「カッコイイ」「可愛い」「優しい」などという声が続出している。
高木の場合は、『ごくせん』第3シリーズ(日本テレビ系)で不良を演じ、クールでいかつく見える→実はマザコンでママのおにぎりが大好きキャラ→なぜか現在は「オネエキャラ」に移行中。大型犬のような無邪気さ、適度なだらしなさも魅力になっている。
一方、上田はこれまで数々のキャラ変えをしてきた。
そうした迷走の歴史を経て起こったのが、上田が出演した『櫻井・有吉THE夜会』(同、4月28日放送)。上田の「第一印象の悪さを克服」するという企画で、りゅうちぇるによって“原宿系男子・たつぽよ”に変身させられたところ、Twitter急上昇ワードには「上田竜也」が登場。「上田竜也カワイイな(笑)」「上田さん可愛いすぎて叫んだ」「上田竜也やっぱりかっけー!」「上田竜也くそカッコイイ」などの絶賛の声があふれていた。
だが、上田は今でこそ「いかつくて怖い」扱いされているものの、かつてはジェンダーレスで可愛い系男子だった時期があり、そうした過去に触れられないことに対してファンの間では「記憶喪失」説まで出ていた。