月9『ラヴソング』だけじゃない! フジの春ドラマが壊滅状態、禁断の“5%割れ”も連発!
4月期のフジテレビ系の連続ドラマが壊滅的な状態だ。
その最たる例が、福山雅治主演の“月9”ドラマ『ラヴソング』(月曜午後9時~)の、よもやの大不振。視聴者の前評判がかんばしくなかったが、ここまでひどいとは誰が予想しただろうか。初回は10.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)とかろうじて、2ケタ台に乗せたものの、第2話では9.1%と、あっさり1ケタ台に陥落。第3話は9.4%とやや持ち直したものの、第4話は8.5%、第5話は自己ワーストの8.4%まで落ち込んでしまった。
第5話までの平均視聴率は9.2%と低調。1月期の同枠『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(有村架純&高良健吾主演)は、全話平均9.7%で“月9”史上ワースト視聴率を更新してしまったが、『ラヴソング』はそれをも下回りそうな気配となってきた。
それだけではない。単話での“月9”史上ワースト視聴率は、2014年4月期の『極悪がんぼ』(尾野真千子主演)第10話の7.8%だが、『ラヴソング』は第4話ですでに8%まで数字を下げているだけに、短話でのワースト記録も塗り替えてしまいそうな雰囲気だ。同枠の『ガリレオ』シリーズ(07年10月期、13年4月期)では、平均20%前後の高視聴率をマークした福山だが、その人気凋落ぶりは目に余るほどである。
次に、伊藤英明主演『僕のヤバイ妻』(火曜午後10時~)は、初回2時間スペシャルが8.3%。その後、第2話が7.7%、第3話が6.8%とジリジリ下げて、いよいよ“ヤバイ”視聴率になってきた。今の伊藤にとって、プライム帯(午後7時~11時)の主演は、実力不足だったのだろうか。
同ドラマの見どころの1つに、伊藤の愛人役である相武紗季のラブシーンが挙げられるが、数字に反映されていないのが物悲しい。その相武は第3話放送日(5月3日)に結婚したことを電撃発表したが、その話題づくりも効果はなかったようだ。
主演の松下奈緒がデビュー以来、初めてショートカットにして、三枚目の教師役を演じている『早子先生、結婚するって本当ですか?』(木曜午後10時~)も悲惨な状況となってきた。初回が6.8%、第2話が6.1%と6%台が続いたが、第3話では4.9%と、禁断の“5%割れ”。テレビ業界では、プライム帯で5%を割り込むのは“危険水域”といわれ、この調子だと、“打ち切り”がちらつくことになりそう。清純派美人のイメージを壊してまで、三枚目にチャレンジした松下にとっては、その挑戦も実りなきものとなりそうだ。
初回でいきなり4.8%の爆死スタートとなった『OUR HOUSE』(芦田愛菜&シャーロット・ケイト・フォックス主演/日曜午後9時~)は、第2話で5.0%と微増したが、第3話では4.0%、第4話では3.8%と降下。第4話までの平均は4.4%で、このままだと、昨年7月期の大爆死ドラマ『HEAT』(フジテレビ系/AKIRA主演)の平均4.1%を下回る可能性も十分。フジが3年ぶりに復活させた「日9ドラマ」枠は、早くも断崖絶壁に立たされた。
1月期もフジの連ドラ(プライム帯)は4作全てが視聴率1ケタ台(平均)だったが、今期ほどの大爆死ではなかった。こんな状態が続けば、今後人気俳優が同局でのドラマ主演オファーを断る事態が頻発しかねないだろう。
(森田英雄)