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夏の参議院選挙で初めて18歳選挙権が導入されるが……

乙武洋匡の不倫だけじゃない! 候補者の「身体検査」ができない政党の責任とメディアの問題

2016/05/08 19:00

「乙武さんの不倫は、永田町では『知る人ぞ知る』って感じでした。自民党の(参院選候補の)公認前に報道されて、本当によかったと思います」

 こう明かすのは、国会議員秘書のAさんだ。

「公認後に発覚していたら大騒ぎですよ。取り消して、また別の候補を探さなくてはならないとなると、すごいロスですからね」

 Aさんによると、スキャンダル発覚の危険性を感じていた議員秘書らが、以前から知り合いの記者たちに「乙武さんはマズいのでは?」と伝えていたという。

「今回、最初に報道したのは『週刊新潮』(新潮社)でした。『週刊文春』(文藝春秋)も知らないはずはないと思うんですが、もしかして『報道は公認後にしよう』とか思っていたのかもしれません。だとしたら、すごいイジワルですね」(同)

 Aさん自身も、乙武氏の言動には以前から疑問を感じていたという。

「ちょっと前(2010年)ですが、教え子の児童に排泄と入浴を手伝わせていたことがネットで問題になってもいます。もちろん女の子もいたそうです。子どもたちにおちんちんを洗わせるなんて、親御さんが聞いたら卒倒するんじゃないかと思うんですが……。でも、乙武さん的にはむしろ、ご自慢のエピソードのようで、読売新聞なども肯定的に書いていました。こういうことを『美談』として報じるマスコミの問題もあるのではないでしょうか?」(同)

 たしかに不倫騒動をきっかけに、乙武氏のバンド名(カウパーキング)やツイッターでのつぶやき(妻の出産直前にゲイバーで泥酔していた)など「エロでブラックな乙武さん」が話題になったが、これらはもともとオープンな話であり、大手メディアはスルーしてきただけだ。

「自民党も自民党ですね。ちゃんと調べているのでしょうか? 乙武さん以外にも、シングルマザーが売りのSPEEDの今井絵理子さんに逮捕歴のある恋人がいたことが発覚していますし、過去を振り返れば『12年当選組』は言わずもがなですね。イクメン不倫の宮崎謙介さん(今年2月に議員辞職)や妻子持ち同僚議員との路チューが発覚した中川郁子さん(夫は衆議院議員だった故昭一氏)、未公開株のトラブルと未成年男性の買春疑惑の武藤貴也さん(現在は無所属)など、微妙な人材ばかりです。自民党内部でも『どうしちゃったのかなあ』という声が出ていますよ」(同)

 本当に、どうしちゃったのだろうか?

「ひとつには、過去に問題があるかどうかを調べる、いわゆる『身体検査』のできるスタッフが党内にいないことですね。ネットはもちろん、新聞や週刊誌の記者などから情報を徹底的に集めるんですが、なぜかそれができないんです。むしろネットがない時代のほうがきちんと調べていた気がしますね」(同)

 背景には「個人情報保護の壁」もあるというが、後から発覚する程度の問題を、事前に調べられていないだけだ。

「自民党だけではありませんが、『美人すぎる』市議などを含めて政治に対する緊張感がないと言われても仕方がないですね。国会も地方議会も完全なる男社会ですから、障害者や女性の進出はもっと望みたいのですが、障害者や女性であれば誰でもいいというわけでもないんです」(同)

 おカタいはずの日本共産党の女性議員の路チュー写真も報じられている昨今ではあるが、議員は有権者のかがみなのだ。投票する私たちの姿勢も問われている。
(春日部優)

最終更新:2016/05/08 21:55
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