水素ってなんで体にいいといわれるの?

「水素は水素ガスで摂取すべし」未知のアンチエイジング物質のカラクリを調査!

2016/05/08 21:00
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日々さびゆく体の救世主になれる?

 いつの世も“美容”は女性にとっての関心事。特に誰にでも訪れる老化に「抗いたい」という人は少なくない。しかし、「若返る」「美肌になる」などアンチエイジングにイイとされるものの中には、副作用やデメリットなどリスクを指摘されるものも。そんな中、「無害の若返り物質」と話題になっているのが、“水素”。なんとなく体にいいイメージはあるけれど、なぜ水素でキレイになるのか、どんな効果が期待できるのか、そもそも本当に効果的なのかと疑問に感じる人も多いだろう。今回は、「そもそも水素って、なに?」というわけで、2016年3月1日に「エイジングケア水素ブース」のサービスを開始したファンケル銀座スクエア5階の「ファンケル未来肌研究室」で、研究員の高橋理子さんに水素について詳しく聞いてみることにした。

■“最も小さい抗酸化物質”水素の特性
 「ファンケル未来肌研究室」は、健康・美容に効果的な成分や測定技術などの開発を主に、体内外からのアンチエイジング研究に取り組み、抗酸化について研究を進め、このたび研究員の確かな視点で効果と安全性を調査した上で水素の効果に着目したという。

 「老化を早める原因の1つに“活性酸素”があります。活性酸素は、生体防御に必要な殺菌作用の一端を担っているため体に必要な成分なのですが、増えすぎると毒性が高くなって、細胞を酸化させてしまいます。水素は活性酸素を消去するので、抗酸化作用が期待できます」と高橋さん。

 活性酸素にはさまざまな種類があり、「ヒドロキシラジカル」という特に毒性の高い活性酸素は、脂質の酸化やタンパク質の変異を引き起こすとのこと。細胞膜の脂質が酸化すると、細胞が必要とする分子のやりとりを妨げたり、老廃物を溜め込んだりして、いわゆる“サビた状態”になり、シワやたるみといった肌の老化、脳卒中や動脈硬化などの病気を促進させてしまう。そんな活性酸素は、どうやって体内に発生するかというと、「紫外線や大気汚染物質などのほか、ストレスや不規則な生活習慣でも(発生)しやすい」(高橋さん)そうだ。

 そのため、まずは活性酸素を増やさない生活習慣を心がけることが大切のようだが、紫外線や大気汚染物質を避け続けるのはもちろん、「ストレスを溜め込まない」というのも現代の女性にとってはなかなか困難な話。であれば“抗酸化作用のある成分を摂取”することが、毒性の高い活性酸素の発生を抑える第一歩となりそうだ。


『錆びる心(文春文庫)』