なんでこんなCMに!? マライア、ケイティら一流セレブが出演したB級CM
■ジェシカ・シンプソン 「プロアクティブ」(2005~)
天使のように愛らしい子どもたちに、長身でたくましい夫。産後ダイエットに大成功し、ファションブランドも絶好調。推定資産1億5,000万ドル(約166億円)と、人生を謳歌しているジェシカ・シンプソンだが、アイドル歌手時代はイマイチぱっとせず、前夫との新婚生活をカメラに追わせたリアリティ番組でブレイクしたという過去を持つ。
そんな彼女に注目したのが、にきびケア化粧品「プロアクティブ」だった。ジェシカは05年に「私の朝はプロアクティブで始まるの」「肌荒れで悩んでいたとき、友人からプロアクティブを勧められて。人生が変わりました!」と笑顔でCMに出るように。07年に300万ドル(約3億3,000万円)で契約更新し、「プロアクティブといえばジェシカ」と呼ばれるようになった。
「プロアクティブ」は、セレブをCMに出演させることで購入者を増やしてきたブランド。ケイティ・ペリー、アヴリル・ラヴィーン、ジャスティン・ビーバー、ケリー・クラークソンもCMに出ており、黒人系のアリシア・キーズやP・ディディ、中年のアリッサ・ミラノやヴァネッサ・ウィリアムスも登場。セレブを使うことで、幅広い層からの支持を得てきたのだ。このように多くのセレブが出演しているものの、長期にわたりCM出演しているセレブはジェシカくらい。そのため「プロアクティブ=ジェシカ」と認識されるようになってしまった。
■ジェニファー・ロペス 「ジレット ヴィーナス」(2011)
歌手・女優としても大活躍し、成功者にしかオファーされないラスベガス定期公演も好評なジェニファー・ロペス。推定3億2,000万ドル(約355億円)の資産を持つ大金持ちでもあるが、大金を積まれれば悪名高き独裁者やその家族の誕生日パーティーでパフォーマンスをするセレブとしても知られている。
そんなジェニファーが出演したCMは、女性用カミソリ「ヴィーナス」。CMは、1960年代後半から活躍していたロックバンド「ショッキング・ブルー」の名曲「ヴィーナス」をジェニファーがステージで熱唱するシーンから始まり、レッドカーペットを颯爽と歩き、ダンス練習やレコーディングする姿が次々と現れる。全て美しい脚を強調したショットになっており、ジェニファーの舌っ足らずな声で、「女性はみんな内側に女神を秘めている」「その魅力を放出させるには、ヴィーナスのように美しくセクシーな脚でないと」というナレーションが入る。バスルームで「ヴィーナス」を使って脚のむだ毛を剃っている姿や、子どもたちと戯れる姿も映し出され、「育児に忙しい女性も、これでバッチリ」とアピール。このCMでジェニファーがどれほどの報酬を受け取ったのかは公開されていないが、「さすが庶民出身を売りにしているだけある」と大きなイメージアップにつながった。