今までスルーだったのに? ジャニーズ熱愛ネタを報じる、テレビ局の“不気味”な変化
例えば、Kis‐My‐Ft2の藤ヶ谷太輔と瀧本美織の熱愛を「週刊文春」(文藝春秋)が報じた際には、ジャニーズ事務所は、「プライベートなことなのでコメントすることはありません」とコメント。
また、関ジャニ∞・横山裕と、日本テレビの水卜麻美アナの熱愛報道の際には、「文春」に対し、「ボクシングジムで何度かご一緒したり、横山の自宅で仕事上親しくさせて頂いている皆様との食事会をした際、その中のお一人に水卜アナウンサーがいらっしゃったことはありますが、それ以上の個人的なお付き合いはありません」と書面で回答していた。
これまでの「無視・スルー」から「回答」へと対応が変わったのは、事務所の圧力が弱まったからとか、対応が軟化したからでないことは、SMAP騒動を見れば明らかである。さらに、不気味なのは、かつてジャニーズ熱愛スキャンダルは完全にスルーしてきたテレビやスポーツ誌、ニュースサイトなどが、盛んに報じるようになったこと。それも、「横山×水卜」「藤ヶ谷×瀧本」の際には、不自然なほどの「美談」的な取り上げ方が相次いだ。そして、ほとぼりが冷めた頃には、何事もなかったようになっている。
今回の吉田×中島報道でも、特に不気味だったのは、『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系、4月11日放送)の対応だ。
井上公造は「アイドルですが、役者としても非常に評価が高い」「そういう時期って、男女問わず、先輩のいい役者さんと一緒にご飯食べたり、お酒を飲んだりして、いろんなものを吸収したいと思うのは当たり前」と中島を擁護した上で、「相手がアイドルで人気者だということを考えたら、年上(吉田)の方が周りの目には配慮してあげるべきだった」と、吉田をバッシング。
しかも、「手ぐらいつなぐだろうと思う」という、意味のわからないコメントをし、宮根もまた「過去にもこういう事例って、お付き合いあるなし関係なく、ときどき出てきますよね」と擁護していた。
何事に対しても事なかれ主義の司会者や番組であれば、何ら不思議もないが、宮根の日頃の(対象によって変わる)鬼の首をとったかのような攻撃を知っていると、うすら寒い気持ちになる。
むしろジャニーズスキャンダルをテレビが完全にスルーしていた昔の方が、まだわかりやすく健全だったと思えるほど、現在のテレビやスポーツ紙のジャニーズ報道(※「報道」にはなっていない)は、ねじれまくっている。『ミヤネ屋』を見ながら、画面の片隅に「タイアップ」という文字がないか探してしまったくらいだ。
(田幸和歌子)