コラム
【連載】夫の不倫相手を訴えた! 実録「慰謝料請求裁判」体験記12

夫が不倫したら妻は謝るべきか 夫婦関係を修復するために必要なこと

2016/04/07 15:00
Photo by Tina Franklin from Flickr

 こんにちは、まほです。結婚4年目にして、夫の不倫が発覚。その日を境に、今まで送ってきた生活は、がらりと大きくありようを変えました。その顛末記です。

■夫を責めてしまう自己嫌悪

 弁護士に慰謝料請求の案件を委任したことで、ようやく解決の道筋ができたものの、依然、家庭内はまだざわついたままでした。夫のユウタ(仮)は、一刻も早く過去の話にしたいのか、家の中が暗いのが嫌なのか、今までと何も変わらぬのんきな態度ですが、わたしのほうは、夫に対して、まったく笑顔をかける気がなくなってしまったのです。いや、気があるとかないとかそういう問題ではなく、笑顔が出てこない。気がつけば「なぜ、この人は、2回もわたしを裏切ったんだろう」という考えが浮かんで、つい無表情になり、黙り込んでしまう。

 いつまでも責め続けていても仕方がないと頭ではわかっているので、なるべく朗らかな態度を取ろうと努力をするものの、ストレスからつい酒に逃げてしまうし、酒を飲めば感情が爆発して、つい夫に恨み言を並べて責めてしまう。感情を爆発させたその翌日に襲ってくる自己嫌悪と後悔もこれまたつらい。なので、たとえアルコールを飲んでいる時でも「あっ、わたし、キレそう!」と思った時には、再び通い始めたメンタルクリニックで処方してもらっている抗うつ剤を飲んで、薬が効くまでひたすらに耐えるのですが、「アルコールと抗うつ剤を併用している」という罪悪感がまたしんどい。

 ただ、この頃、ひとつ良かったことがありました。それは、メンタルクリニックを変えたことです。以前行っていたところの医師とそりの合わなさを感じたので、試しに家の近所にあったクリニックに行ってみたところ、担当してくれた女医さんの気さくな性格と、「旦那さまの不倫相手に慰謝料請求? あら。全力で応援しますからね!」という優しい言葉がうれしく、「合わないと思った時点で、さっさと病院を変えればよかったな」と思った次第です。

■夫に性的に触られたくない

 そんな最悪な状況の中、もうひとつ、乗り越えなくてはならないものがありました。それは「セックス」の問題です。一度目に「愛人がいる」とわかった時は、「どうせセフレでしょ」とたかをくくっていたせいか、その後に夫とセックスをすることには、大して抵抗はありませんでした。けれども「もう二度と、絶対に会わないで」というわたしの願いを反故にしてでも、相手と再会したこと、そして、その間に再び肉体関係を持ったということを知ってしまったことから、「夫に性的に触られたくない」という気持ちを抱くようになったのです。

 夫のペニスを受け入れるということは、イコール、不倫相手と間接的に接触しているようで、気持ちが悪く思えました。キスにしろ、愛撫にしろ、同じように触られていたことを思うと、「生理的に無理」という感情が否応なく湧き起ってくる。しかし、これが克服できなければ、関係の再構築は難しくなります。とにかく一回、最初の一回だけは我慢してやってみる。そして、その次、二回目にどう思うか。二回目にも同じく嫌悪感しか感じられなかったら、克服は難しいかもしれないけれど、とにかく一回目だけ。そう思って、挑んだ結果、なんとかこなすことができ、そして、二回目以降は、嫌悪感が薄まっていきました。かつて、あまり好きでもない人と、仕方なしにセックスをしたことがあったのですが、「嫌なセックスに耐える」という、その経験が活きたように思えます(苦笑)。

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