不倫相手との“交換日記ブログ”が奥さんにバレた――ネットに翻弄された主婦が欲しかったモノ
軽い気持ちで出会い系サイトに登録し、男性と知り合った。当時は「他愛のないやりとりをしているだけで楽しかった」という。その日の出来事、映画やテレビの話題など、女友達同士のようなメッセージを送り合っていると、その後は大抵、男性から「会おう」と誘われる。
「それで、怖くなってやめちゃうんです」
直接会えないかと誘われるまでメールのやりとりを続け、誘われるとやめてしまう。由香里さんは20代から30代後半まで、そんなやりとりを途切れ途切れに続けていたが、数年間パッタリと「出会い系サイト遊び」をやめ、その後再開したときに彼と出会った。
「彼とはどうしても会いたくなってしまったんです」
少々歳の離れたその相手とは共通の趣味が一致して意気投合。趣味がきっかけでメッセージを送り合うようになり、携帯電話のメールアドレスを交換して、ついに会う約束をした。
「きっかけは共通の趣味でしたが、物腰の柔らかいところに惹かれてしまったんです。それまで知り合ったメッセージの相手は、旦那の浮気癖を相談すると大抵私を援護して旦那を非難する。でも彼は聞いてくれるだけでした。『いろんな夫婦がいて、いろんな正解があるからね』と……何だかホッとしたんです。旦那の浮気を非難しないで諦めている私も、悪くないんだって感じられました」
初めての出会いから数回のデートを重ねたところで、ホテルに誘われた。
「でもセックス以外のデートの方が多かったですね。彼も私もそれほどセックスが好きというわけではありませんので……一緒に趣味を楽しんだり、お買い物をしたり、食事をしたりすることの方が多かったです」
傍から見ると、まるで仲良しの夫婦のような由香里さんカップル。しかし、彼にも家庭があり、子どももいる。生真面目な性格だという2人は、セックスをして心身ともに離れられなくなる事態を拒んでいたようにも思ってしまう。
■ブログ上では「おしどり夫婦」だった私たち
「でも、相手への思いは、気持ちは日増しに強くなりました」
そこで、2人が始めたのが「ブログ」である。専業主婦と会社員という立場上あまり頻繁には会えなかった由香里さんカップルは、ネット上に無料ブログを立ち上げて、交換日記を始めたのだ。
「婚外恋愛カップルの交換日記として、1日2度更新していました。朝、私が更新して、夜は彼が。もちろん人物が特定できるようなことは書かないことが前提です。会うとあっさりしている彼が、ネット上ではすごく情熱的で、うれしかった」